合併問題で「住民組織」の結成へ
「公務員制度改革」へのたたかいで学習と総対話を呼びかけ
県民の暮らしの実態に目をむけた運動を

 滋賀自治労連は六月六日、第25回定期大会を近江八幡市内で開催しました。
 大会は、今日の市町村合併や「公務員制度改革」の動きが、自治体労働者はもちろん日本の地方自治と民主主義の根幹に関わる問題であり、これまでの合併シンポジウムの経験などから運動を発展させるための合併を考える住民組織の結成。「公務員制度改革」問題についての組合員総学習と、住民への働きかけを進める方針を確立しました。
 また、これらの運動を進める上で、県民の暮らしの実態に目をむけることが大事であるとして、いっそう進む景気悪化のもとで、導入後一年の介護保険の実態、税の滞納を理由とする国民健康保険証の取り上げの急増、農業の減反が昨年比で3割増になったことなど事例としてあげられました。その上で、国民の中で異常な人気を示している小泉政権の「改革」路線について、住民の暮らしと地方自治、平和を守る立場から、実態を知らせる宣伝活動や対話を重視する方針を具体化していくこととしました。
 大会の中での討論では、安土町職から「三町合併が進められているが、どういう町をつくるのか理念が示されないまま進んでいる。国の押し付け合併が進めば、それぞれの町の特性や文化がなくなる。『おらが町』があってもいいのではないか。町村会などへの働きかけを強めよう」という発言や、大津市労連・市民病院労組の「職場の実態は平成の女工哀史、その中でサービス残業をやめさせた」、「パソコンで介護保険の支援内容が機械的に決定されていく、もっと人間らしい社会保障を」などの訴えがありました。県職からは「仕事で知事発案によるトップダウン方式が増えている。今後、成績主義問題など組合として、県民の立場からの政策・方針が必要」という提起があり、他の単組からも活動報告や今後の活動の決意がありました。

「サービス残業をなくそう」「県民の命にかかわる国民健康保険証取り上げなくそう」など元気な発言が

ただ働き強制は『犯罪行為』合併・地方交付税は町村事情を考えて

滋賀自治労連が県・市町村振興課長に申し入れ(5月31日県庁)

 申し入れは次の内容で行われました。
 多くの自治体職場で、「職員研修」「イベント事業」へのボランティア参加、「手が遅い」という理由などでの不払い残業が蔓延し、不況を口実とする民間・公務間の悪循環が生まれています。申し入れでは、こうした実態を示し、「始業・終業」時間把握の監督者責任などを求めた厚生労働省通達による市町村への指導の徹底を求めました。
 また、国や県による市町村合併の押しつけとなる「指針」による「重点地域」の指定をしないこと。「地方分権」の名による地方交付税削減はやめること。国土の7割を保全する町村の役割と、財政基盤の弱い実情をふまえて、住民自治を大切にするよう国に要望することを知事に要求しました。

【新役員紹介】
執行委員長   辻  義則(滋賀県職)
副執行委員長  内田 康雄(滋賀県職)
  同     服部 喜由(大津市労連)
  同     松村 浩 (栗東町職)
書 記 長   今村 伸治(豊郷町職労)
書 記 次 長   山田 善春(大津市労連)
財 政 部 長   望主 昭久(日野町職労)
執 行 委 員   橋本 文男(滋賀県職)
  同     藤本 隆章(滋賀県職)
  同     江口 辰之(大津市労連)
 同     東  秀一(安土町職)
  同     西川五左夫(高島町職)
  同     藤田 昭 (安曇川町職)
  同     佐伯 英樹(栗東文体職員協議会)
  同     山元 文子(県 本 部)
  同     岸和田ふみ子(婦人部選出)
  同     奥村 友之 (現業評選出)
会 計 監 事   小出 喜洋(滋賀県職)
  同     山本 等 (大津市労連) 
  同     小川 光治(豊郷町職労) 
特別執行委員  杉田 聡司(栗東町職)県労連事務局長
  同     松本 利寛(滋賀県職)本部中央執行委員

「住民の目線」で考える=市町村合併シンポジウム=
合併特例債の使途、地方交付税はどうなるの
町づくりめぐり白熱論議、次回は長浜で

 シンポジウムは、滋賀自治労連と滋賀自治体問題研究所などの実行委員会主催で、自治体職員のほか、議員や行政担当者、市民の方120人の参加がありました。
 最初に、コーディネーターの辻義則委員長(滋賀自治労連)が昨年の県下首長を対象としたアンケート結果に触れ、合併に反対や危惧を持っていても自由に発言できない雰囲気があることなどを紹介し、その後3人のパネラー発言がありました。
 県の市町村振興課の福井参事は、「分権の時代。大津市と朽木村の行政職員数を引き合いに質の高いサービスが必要。また、合併が目的ではない。どういう町をつくるのかの議論が地方自治の上からも基本」としました。福井参事の発言に対し、高橋氏(龍谷大教授)と三橋氏(元長浜市会議員)は、それぞれの立場から事例をもとに、合併推進のネライは国の経費削減、行政のスリム化であり地方交付税が減額され、合併後の中心事業は合併特例債による箱物が集中すると懸念を表明しました。
 また、高橋教授は、情報の公開がなければ住民参加ができないとして、合併に関連して情報公開の重要性を指摘し、三橋氏からは、住民組織確立の必要性が語られました。
 会場からは、「昭和の大合併も経験したが、弱者切捨てになっている。どう改善するのか」、「さかんに住民参加が言われるが情報が公開されない」などの意見がだされました。

安土・能登川・五個荘町長より回答

 三町の合併構想にあたり、滋賀自治労連合併問題対策委員会(辻義則本部長)が、三月に三町長宛に要請した内容での回答が五月末にありました。
 回答は、「なぜ今、合併がさけてとおれない課題か」、「住民生活でのプラス面は」などの質問に対して、「多様化する住民ニーズ」、「恵まれた自然、文化などの共通点を生かせる」などとしつつ、目的や理念にかかわる問題では今後の「検討課題」と抽象的なものに終始しています。

みんなの声

◎ 久しぶりの恵みの雨に花壇の花々も生き返ったようですが、それとともに雑草も生き生きとしてきて痛し痒しです。(北村登貴子・大津市労連)
◎ 夏ばてしないようにがんばろう(上田敏貴・安土町職)
◎ はじめて応募します。当選しますように。自宅近くの川にホタルがいます。(長浜市内)ほのぼのとした気持ちにしてくれます。いつまでもこの環境を大事にしたいものです。(高山恵美子・滋賀県職)
◎ 福島で開催された全国自治体に働く女性の交流集会に参加してきました。「若いあなたへのメッセージ」の分科会の川口和子さんの話を聞き、たたかった女性の歴史の力強さを感じました。よかった!!!。(本田恵子・大津市労連)
◎  長男は、この春から小学校に入りました。と同時に学童保育所にも通っています。新しい生活が始まり、少々疲れていても毎日元気に「行ってきます!」の声を聞くとホッとします。私も息子に負けずに頑張ろう!と思います。(斎木真奈美・栗東町職)
◎ 7月29日(日)に第11回夏まつりを開催します。今年は湖国21世紀記念事業のイメージキャラクターの「うぉーたん」がショーをしにきてくれます。皆さん障害者福祉センターに見に来てくださいね。(増田圭亮・滋賀県職)
◎ もうすぐ6月、潤いの雨の時期ではあるが、やはり梅雨は、うっとうしいと思う。(岩松豊広・栗東町職)
◎ 小泉政権の異様な人気の高さは、少々不気味な気がします。みんなでしっかり監視しなくてはいけませんね。(奥田貴司・滋賀県職)