公的保育制度の拡充を!
保育職場の人員不足解消は喫緊の課題


 保育園に入所ができなかった保護者のブログが大きな世論へとつながり、国は3月に待機児童解消緊急対策を発表し、各自治体でも待機児童解消に向けての動きが見られます。
 一方で、保育士不足解消の方策として保育士資格の規制緩和など、保育の質の低下が危惧される施策も国は打ち出しています。基準を緩和しての詰め込み保育ではなく、正規職員の配置をしっかりと行うことなど、公的保育制度の拡充が今こそ求められます。

保育3団体
 知事と国会議員に改善要請


 5月25日、滋賀県保育運動連絡会、滋賀自治労連、全国福祉保育労働組合滋賀支部は共同で、滋賀県知事(対応は子ども青少年局)ならびに県選出の各国会議員宛てに「保育所施策の拡充と保育士の処遇改善に関する要望書」を提出し、保育士等の福祉労働者の賃金水準を少なくとも全産業平均まで引上げること、国が定めている保育士等の職員配置基準を抜本的に改善(特に正規職員を基本配置)することなどについて要請を行いました。保育士歴30年で現役保育士の滋賀県保育運動連絡会の山崎悦子会長は、人材確保の面から若い職員が自立できる賃金の必要性と緊急性を訴えました。

大津市労連保育班
100名の参加で総会を開催


 大津市では、今年度の保育士採用が少なかったため、4月以降も、園や療育職場等ではぎりぎりの体制で日々の保育を行っており、人員増による改善が喫緊の課題となっています。
 5月18日の保育班の総会では、国からの保育士配置や資格についての規制緩和によって待機児童を解消していくことを自治体に求めた通知が出されていることについての情勢学習会も行いました。子ども子育て支援新制度が進められているなか、公立保育園が果たしていく役割を守り、保育の質の向上を高めていくためにも、日々の保育実践を土台に公的保育制度の充実を求めていく取り組みを強めようと確認しました。一保育班では毎年、市長あてに要求書を提出し担当課との交渉も実施しています。現場の実態をより強く訴え、世論を広げていくことが必要です。

豊郷町職労が職場アンケートを実施
子どもたちに夢、職員が希望もてる人員増不可欠


 豊郷町職労が4月に行ったアンケートによると、幼稚園や保育所では、人員不足のため、職員同士のコミュニケーションさえままならないとの声が出されました。
職員はクラスだよりや保育研究など、家で出来ることは持ち帰り、自分や家族との時間を犠牲にしながら、保育の質が落ちないように頑張っている姿が浮き彫りになりました。子どもたちの笑顔・成長や保護者との共感が、職員の誇りとやりがい、仕事を続ける糧となっています。
 職員のモチベーションを保ち、課題を乗り越えていくためには、すべての職員の処遇改善と人員増が喫緊の課題となっています。時間外勤務手当も確実に支給されるよう、予算が確保されることも職場の要求となっています。

最低賃金を1,500円に
実質賃金は4年連続でマイナス?

 5月20日、労働法制改悪阻止や最低賃金大幅引上などをめざして、全労連と国民春闘共闘委員会は国会周辺で中央行動を展開し、全国各地から700人、滋賀自治労連からも10人が参加しました。
 総務省前では、臨時・非常勤職員の処遇改善、公務員賃金改善、恒久的な公務員賃下げを押しつける「給与制度の総合的見直し」 の中止を求めてシュプレヒコール。「労働者の実質賃金は4年連続マイナス。政府が主導的に非正規職員を含む全公務員の賃金を改善すべき」と訴えました。
 戦争法廃止の決起集会では、「立憲主義回復、平和憲法守れ」 の市民の声に応えた野党共闘が、参加者を大きく励ましました。国会までのデモ行進の後、滋賀自治労連は2班に分かれて6人の参議院議員への要請行動にも取り組み、職場の声、仲間の声、地域の声を届けてきました。

現場職員が目を向けなければ、問題は解決しない

 5月21日、介護の全国学習交流集会に参加しました。全国の介護の現場の実態や組合を結成した経緯・活動の実績などを聞き、全国には自分と同じような人がいるなと思いました。介護制度の変化についても学ぶことができましたが、現場ではこうした法改正の内容を知らないで働いている人が多いのが実態です。しかし、実際に働いている現場職員がその問題に目を向けて理解することがなければ、問題は絶対に解決しないと思いました。
 最近は政治に興味のない人が増えていますが、介護現場の職員さんが自分たちの処遇を改善するためにも、次の参議員選挙には投票に行き、軍事・防衛費よりも福祉にお金を使ってくれる候補者に投票してくれることを望みます。
 (自治体一般とよさと元気村支部 今村陽平)

栗東市職員新規採用職員歓迎会

 5月27日、栗東市職員組合は草津エストピアホテルで新規採用職員の歓迎会を開催。64名が参加しました。歓迎会では、新採職員の方の紹介や参加者全員が参加できるゲームなどを通じて交流と親睦を深め、16名の新規採用職員の組合加入を迎えました。

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憲法を暮らしにいかし、
幸せに生きる社会を実現しましょう!


職場で、家族で、地域で、
みんなで議論して選挙に行こう 玉木昌美さん


 5月19日、滋賀自治労連は滋賀第一法律事務所の玉木昌美弁護士を講師に、草津市内で憲法学習会を開催しました。
 玉木氏は、「憲法9条はすばらしいが、我々は9条のために生きているのではない。人として尊重され、幸せに生きるためだ。それは憲法13条の『不断の努力によって実現される。個人の尊重や幸福がないがしろにされ、軍部が暴走したのが戦前の明治憲法だ。緊急時に総理大臣に全権限を集中させることができるとする『緊急事態条項』は、日本が米軍の戦争に参戦する道を開く危険なもの」と警鐘を鳴らし、「国民が擁護される政治を実現させるために選挙は重要。みんなで議論して投票すれば社会を変えることもできる」と結びました。

憲法の価値を実現するのが公務員
「目からウロコの憲法講義」伊藤真さん


 5月22日、自治労連近畿ブロック主催の「立憲主義、民主主義、地方自治を考える」学習・交流のつどいが京都市内で開催されました。
 講師の伊藤真弁護士は、人権保障、少数意見の尊重、権力の分立としての地方自治など立憲主義の本質にズバツと切り込み、こうした憲法の価値を実現するのが公務員の使命と再認識させられました。特別報告では滋賀・沖縄県人会の高間エツ子さんが「平和憲法が適用されない」沖縄の実態から、米軍基地撤去を訴え、京都自治労連からは自治体職員が戦争に加担させられた歴史が詳細に報告されました。お昼には、京都沖縄県人会による、「島人」の思いが伝わる迫力あるエイサーの披露がありました。

第28回自治体労働者滋賀県スポーツ大会
軟式野球の部


 5月26日、滋賀県自治体労働組合共闘会議は草津グリーンスタジアムで軟式野球大会を開催し、親睦と交流を深めました。接戦の結果、草津市労連チームが優勝し、栗東市職チームが準優勝しました。

みんなの声

◎焼却施設に勤務していますが、5~6月は小学校の施設見学の季節です。見学後に子ともたちからの質問をきいているのですが、大人の思いつかないような質問が多く、子ともの感怪は素晴らしいなと感心します。
    (新開一広 大津市労連)
◎今年初めてメーデーに参加して、とても良い経験になりました。
    (高村和枝 大津市労連)
◎5月に入ってからバタバタな毎日。外を見ると鯉のぼりがゆっくり泳いでいる。私も鯉のぼりのようにゆっくりしたいものです。
    (奥村圭貴 滋賀県職)
◎このところ暑くて、5月なのにびっくりしています。夏はもっと温度が上がるのだろうな~。
    (大堀友紀 豊郷町職労)
◎最近運動不足で、何かスポーツがしたくて、とこか集団でしている所を探すも「コレ!」という所がなく、情報を募集しています♪ 
    (川端亜弥 日野町職労)
◎新年度から民間委託会社が替わりトラブル続き。改めて公務労働の「委託NO!」を強く思う今日この頃です。
    (寺田哲哉 彦根愛知大上広域行政職組)