しがの仲間 254号

16春闘 アベノミクスはすでに破綻
内需拡大で、暮らし・経済の好循環を
労働者の賃上げがカギ


 15年の実質賃金指数は0.9%減と、4年連続の減少となり、直近の国内総生産も、年率換算で1.4%減となっています。大企業がため込んだ内部留保は300兆円を超えていますが、実質賃金が低迷するもとでの内需の減退が最大要因であり、地域経済・中小企業の経営もきびしさを増しています。国民に莫大な付けを回す日銀の国債買い入れやゼロ金利などアベノミクスの破綻が明らかになる中、労働者の賃上げによる景気回復こそが経済好循環の基本であることが鮮明になり、16春闘での大幅賃上げに国民的な期待が高まっています。自治労連は民間労働者との共闘を進め、全国一律で最低賃金を1000円に引き上げること、公契約の適正化で自治体関連や中小企業労働者の賃上げを目指す運動を行います。各自治体に対しても要請・要求書行動を強めましょう。

確定闘争の前進を春闘へ 単組奮闘

当面賃金に反映しない―評価制度の導入で

彦根愛知犬上広域行政職組

 彦根愛知犬上広域行政職組は2月9日、15人勧にもとづく給与改定問題と人事評価制度導入の問題で当局と団体交渉をしました。
 交渉では、昨年の人事院勧告に基づき、給与改定率0.4%の引上げ、期末勤勉手当を現行の4.1月から4.2月に0.1月改善すること、地域手当も彦根市に準じて現行の4%を2016年4月1日から6%に引き上げる(2015年4月遡及分は5%)ことなどを確認しました。
 また、人事評価制度について当局側は、「本来管理運営事項なので交渉事項ではない」とし、「地公法の改正に伴い2016年4月から導入する」が、「賃金への反映は困難なので附則で1年間の猶予期間を設ける」としました。
 こうした当局の姿勢に対して組合は、「制度を導入すること自体は管理運営事項かも知れないが、運用の仕方は別。給与に反映するなら、ここは現業職場であり明確に交渉事項だ」と主張し、引き続き双方で協議していくことを確認しました。

組合交渉で 賃金の4月遡及改訂 時間外手当の未払いを解決

郷町職員労働組合

 豊郷町職員労働組合は1月21日、賃金労働条件の問題で当局と交渉をしました。
 交渉では、15人勧に基づく給与改定については、基本給ならびに期末勤勉手当について人勧通りのプラス改定を2月議会に上提し、3月に差額支給を行なえるよう努力することを確認しました。また、地域手当がない豊郷町として町独自の改善策を講じることについては、「今後の特別昇給について組合と協議したいので、組合側のモデルを示してほしい」としました。さらに人事評価制度については、「公平公正な評価は困難。4月1日から制度として導入はするが、当面は賃金に反映はしない」としました。
 組合は、11月に当局が実施した人事評価制度の被評価者研修に際して発生した時間外手当について、未払いのまま放置されてきた問題を違法状態と指摘。当局は「指摘を受け止め対応を検討する」とし、その後、未払い分が適正に支払われることになりました。
 その他、隔週月曜日の朝8時20分から行われている朝礼についても、「勤務の扱いではない。出席は強制ではなく任意」ということを確認しました。

労働者が人たるに値する生活を

 「滋賀県子ども・子育て応援センター」では、多種多様な相談に電話で対応しています。時には「今から死にます。さようなら」といきなり言われる事もあり、専門的な知識・技術、現場経験の積み上げと臨機応変な対応能力が無いと相談対応はできません。
 労働基準法第一条に『労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を満たすべきものでなければならない』とありますが、一方で待遇は手当などは一切なし。昼間相談員の場合、1カ月の手取り額は12万円です。特別休暇なども一切ないので親が死んでも普通に欠勤です。
 今回の非正規全国交流集会では基調講演や分科会、交流会を通じて知り合った仲間から多くの情報を得る事ができました。今後の交渉などを通じて、同じ想いの仲間たちに僅かでも還元できれば嬉しく思います。

  滋賀県子ども・子育て応援センター
   本郷彰一

消防職員の心強い相談窓口

 何か職場問題で困ったときに、「他の消防本部ではどのように解決しているのだろうか?」「懲戒処分を受けたが、他の消防本部や市町村職員に比べて不当に重い処分ではないだろうか?」という疑問にぶつかったり、パワハラについても、「どこまでが正当な指導で、どこからが違法となるのか?」など、悩みを持っている職員は少なくありません。
 滋賀県消防職員連絡会は、こうした疑問や悩みを持つ県内の消防職員が集まり、お互いに意見を持ち寄り、解決に向けて活動をしています。最近では、特定の消防職員を誹謗中傷するメール攻撃によって人権が侵害された事件を、当連絡会で解決した事例があります。
 基本給や特殊勤務手当など勤務条件も消防本部ごとにまちまちで、都会の大きな消防本部では夜間の受け付けを廃止し、全員が仮眠を取るところが増えつつありますが、滋賀県では、この点が遅れているように思います。どの消防本部でも高齢化が進行し、再任用によって年配の職員も夜間勤務についていますが、職員の健康管理を考えた勤務体制を考慮する必要があると認識しています。ぜひお気軽に、ご相談ください。
滋賀県消防職員連絡会 
代表 江川文男
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第19回保育フェスタ
色から気付くもう一人の自分

滋賀自治体共闘保育連絡会

 滋賀自治体共闘保育連絡会は1月30日、第19回保育フェスタを草津市内で開催し、大津市労連、栗東市職、草津市労連などから保育士ら41人が参加しました。前半の総会では、各組織からこの間の取り組みの報告やそれぞれの課題について報告が行われ、情報の共有と交流を行いました。
 後半はカラーセラピストの田中まさこさんを講師に、人の顕在意識(全体の4~5%=今の自分)と潜在意識(95%=内面のもう一人の自分)を色が持つ特性から読み解き、性格や適性を分析しました。  
 田中さんによると、暖色系(赤、オレンジ、黄色など)は子どもにとって母(子宮の内壁の色:サーモンピンク)の色で、この色に囲まれると子どもは落ち着くので、保育所や幼稚園の壁や飾り付け、建物には暖色系が多いとのことでした。また、アメリカの凶悪犯を収容する収容所で内壁の色をピンクにしたところ、1年後、囚人たちは暴言を吐かなくなったという報告が学会でもなされたとのことで、年齢にかかわらず、暖色系にはいら立った精神を抑える効果があるので、生活の中にピンク色がない人(特に男性など)は、「ハンカチ1枚でも変わってくるので試してみては」との助言もいただきました。

労働安全衛生活動について学ぼう!
滋賀県自治体共闘青年部

 滋賀県自治体共闘青年部は2月10日、各単組青年部の役員を対象とした学習会を開催しました。「働くもののいのちと健康を守る滋賀県センター」事務局長の服部喜由さんを講師に、メンタルヘルス疾患などの職場の課題に労働組合としてどう向き合っていくのか、労働安全衛生活動について学習しました。
 労働組合には賃金労働条件の改善だけではなく、職員が健康に働きつづけていける職場環境が守られるようチェックするという大切な役割があることや、長時間残業等の問題解決のために、背景にある人員の問題などの課題に組合がしっかり取り組まないといけない、といった労安活動の入門的な部分を学びました。
 講義の後には、グループワークでストレスの自己チェックを行いました。参加者からは「うちの役所にも安全衛生委員会がある。今日の話を聞いて改めて労安活動の大切さを知った。今後は目を向けていきたい」などの感想が寄せられました。

みんなの声

◎毎年、冷夏だの暖冬だの言われているが、今年の冬は本当に暖かくて過ごしやすい。秋にやりのこしたことがいっぱい出来そうだ。
   (奥村圭貴 滋賀県職)
◎娘(小1)が初めて年賀状を一人で書きあげました。一年一年成長を実感し、自分の老いも感じるところです。
   (村山功 大津市労連)
◎朝夕めっきり寒くなりました。くれぐれも風邪など引かぬよう体をご自愛ください。
   (山本茂夫 日野町職労)
◎クロスワードは、子どもと一緒に考える時間で・・・とても楽しいひとときです。
   (三嶋香里 自治労連近江八幡市職)
◎冬至前後のこの時期、通勤電車の車窓から日の出が見えます。「生まれたばかりの太陽」を見つけて元気をもらっています♪
  (岡﨑由美子 大津市労連)