しがの仲間 249号

学んだ、交流深めた青年部平和学習会!
戦後70年 滋賀の戦争と平和


 滋賀自治体共闘・青年部は8月29日、東近江市の滋賀県平和祈念館で平和学習交流会を行いました。おきプロNEXTについて学んだ昨年に続き「地元滋賀の戦争と平和について知っておかなければいけない」との幹事の意気込みのもと、52名の仲間たちが平和祈念館に集合しました。午前中は県内の戦争被害など講演をしっかりと聞いて勉強し、午後からは妹背の里に場所を変え、夏の終わりの気候の中でおもいっきりBBQを堪能しました。

参加者の声

 人が人を殺めること、人々を苦しめること、戦争はなぜ起こるのか?幼い命、尊い命をこれからも守り続けていきたいと思いました。日本のために戦う事、命を絶つこと、自決すること、もっと私たちは、日本のために違う方法で考えなければならないと思いました。普段足を運ぶ機会がない施設に足を運ぶことができ、知らなかった滋賀県内の戦時中の出来事を知ることができて良かったと思いました。
滋賀県職 宮本真里奈

 「戦争の記憶が遠ざかるとき、戦争が近づいてくる」というような詩を映像で見てその通りだと思いました。私は戦争のない時代に生まれ、食べ物で困ったこともありません。ですので、私は戦争とは関わりがないことだと心の中で思っていたのかもしれません。実際には世界中では戦争が続いています。日本でも70年前まで戦争をしていました。戦争とは身近なことで過去の出来事を受けとめて、もっと真剣に考えるべきことだと感じました。
日野町職労  岸村 陽介

 今日の学習会で、様々な地域、時期の戦争体験や出来事、滋賀県が担うこととなった役割(疎開など)について学ぶことができ、平和について考えること、自分の糧となったことを感じます。
 私の祖父母も戦争をそれぞれに体験し、何度か話を聴くことができましたが、私よりも若い世代、子どもたちに伝えていくことが次第に難しくなりつつあると聞き、この記念館のように戦争の記憶を留め、学ぶ場を活用していく必要をおおいに感じました。
大津市労連 野本 千寛

 普段平和学習をする機会が無いので、今回は良い勉強になった。最近はテレビドラマぐらいでしか戦争の事について知る機会が無かったので、これを機に、自分の住んでいる地域の戦時中のことも調べたいと思う。最後に見たDVDで大野さんのお父さんが帰国後、家族を守れなかったのは国の為に戦うことを第一にしてしまった自分の責任だと言っていたのが印象的だった。
 企画展示は一定の期間で変わるそうなので、機会があれば、企画が変わればまた来てみたいと思う。
栗東市職 柳 雄磨

プラス勧告も職員の8割は置き去り
現給保障水準を引き上げ総ての職員の賃上げを
地域間格差拡大の「総合見直し」許せない


 人事院が8月6日に行った、国家公務員給与等に関する勧告は、給料表の2,500円~1,100円の引き上げ、一時金の0.1月増、地域手当0.5~2%の引き上げなどです。
2年連続のプラス勧告は「全労働者の賃上げで景気回復を」の運動の反映ですが、2.9%もの物価上昇には追いつかず、実質賃金は低下する一方です。
 しかも問題なのは、官民格差の改善分を、職員全体の月例給引き上げではなく、地域手当の前倒し改定に当てたことです。「総合見直しの早期円滑実施」の観点から改善原資の8割を地域手当の前倒し改善に当てたことから、地域手当ゼロや引き上げ対象とならない地域では現給保障を受けている者(職員の約8割)の賃上げはゼロになります。現給保障額で官民較差を算出したのなら、較差を埋めるには現給保証額を引き揚げるのが筋です。
 暮らし改善の原資を、地域格差拡大、高齢層職員の賃金引き下げに使ってしまう「詐欺的手法」であり到底容認できません。また、これは地域の公務関連労働者や民間賃金にマイナス影響を与え、地域経済の疲弊を一層拡大することにもなります。
 「物価上昇に見合う賃上げを行え」「最低賃金は1000円に」「地域経済好循環のために自治体職員の賃上げを」の声を職場と地域に拡げ、暮らし改善に繋がる賃上げを勝ち取りましょう。

自治体当局からも異論続出――
「地域手当の見直しに関する地方団体の意見」  総務省報告より
*支給地域に囲まれた非支給地もあるなど、近隣団体との地域手当の支給 割合の格差が大きい場合もあることから、なんらかの配慮ができないか。
*地域手当について、生活圏や経済圏を考慮した設定ができないか
*地域間の格差が大きくなると優秀な人材の確保ができなくなるのではないか

各首長と
憲法キャラバンで懇談


 滋賀自治労連は憲法闘争の取り組みを進める中で、7~8月にかけて、県内の各自治体を対象に、憲法についての首長懇談を要請してきました。その中で、懇談が実現したいくつかの自治体首長の声を紹介します。

子孫のためによくない
宇野愛荘町長

 集団的自衛権の行使容認をめぐっては、国民の8割が反対している中、今のやり方には反対。少なくとも憲法改正をして、国民の審を問うべきだ。自衛隊は災害ボランティア等の大切な役割も担っているが、こんなことをしてしまったら、今後は入隊する若者がいなくなる。徴兵制も危惧され、子や孫のためにも良くない。

抑止力はソフトパワーで
山仲野洲市長

 憲法は、市政のバックボーン。今の政府のやり方を見ていると、立憲主義がないがしろで、法感覚が無い国になりつつあるように思う。専門家を差し置いて、「憲法学者が何を言っている。自分たちが決める」というのはおかしい。
 国際情勢が変化していることは確かに考慮しなければならないと思うが、「抑止力」はソフトパワーでやるべきであって、武力しかないというのはおかしい。真の「抑止力」とは、信頼関係や経済関係であり、アメリカを見習うというなら、キューバとの外交関係改善のようにすべき。
 戦争の記憶が風化するのは仕方がないが、大事なのは再発させないこと。そのためには制度づくりが必要で、それが憲法だ。今の政府のやり方は、あまりに酷い。

若者や労働組合に期待
平尾米原市長

 憲法を変える必要はない。動かすべきではない。もっと外交力を磨くべき。武力を使わない道こそ外交であり政治だ。日本は今、様々な問題で人間を大事にしない国になりつつある。わくわくする未来ではなく、戦前回帰の雰囲気に懸念する。
 しかし、こうした流れに反対するデモや集会が全国各地で取り組まれ、SHIELDsをはじめ、若者や女性が反対運動の前面に出てきたことが大変心強い。若者、女性、労働組合の運動に期待したい。

平和への努力が不足
  藤井長浜市長

 戦後70年、日本は戦争よる犠牲者を出さなかった。これは世界に誇りうる平和主義だ。集団的自衛権であっても、個別的自衛権であっても、先ず、戦争しない決意が必要だ。平和外交努力をやらないと戦争になる。その観点から、抑止力であって絶対戦争はしないというアピールをする必要がある。率直に言って、平和への努力が足らん。300万人余の犠牲の上にある今日の尊い平和であることを前提に、安倍首相の動きは、平和のための考える材料を提供していると、とらえたらどうか。私は、日本一の平和主義者の市長との思いで自負を持っている。
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暮らし守れる大津市政に!
第2回大津市政を考えるシンポジウム開催


 8月30日、浜大津明日都にて2回目となるシンポジウムが開催され、京都大学の岡田知弘教授による講演、各団体の市政報告、会場から市民の発言など活発な議論が行われました。
 岡田教授は「政府が進める富国強兵(多国籍企業が富む)の流れのなか、経済界の要求を背景に道州制が目指され、規制緩和が一層進められようとしている」「今の大津市政もそういった国の方向性と同じである」と指摘されました。また、地方創生の問題では、小さな町村でもまちづくりの取り組みで人口が増えている事例から自治体消滅論の矛盾について説明されました。
 大津市労連からは、行革推進による職員不足を解消するために民間委託に拍車がかかっていることや市民病院の地方独立行政法人化の問題を報告しました。
 市長へ出された「市民病院の独法化方針の答申」には、「市民病院が地域の基幹病院として役割をはたしていくことは重要」と目指すべき方針が書かれています。答申では経営改善の徹底や人件費率が高いことなどが指摘されています。しかし、施設の建て替えを行ったこと、高度医療機器の購入等が厳しい財政運営の要因でもあり、現場はこれまでも経営改善のために懸命に奮闘しています。「高度医療機器を導入した収益の成果はこれからだ」と当局は説明しています。また、民間病院に比べて離職率が低く経験の長い職員が多いことは看護サービスの充実にもつながる大切なことです。医療の質の低下につながる安易な人件費削減は決して許されません。地域の自治体病院としての役割を果たしていくために、今後も市の繰出金の確保は必須です。
 報告では、大津市民病院労組からも「公的病院の役割をこれからも果たしていく必要があること、職員の身分がどうなっていくかなど現場は不安な状況で業務に励んでいる」と現場からの思いを訴えました。

ふるさとを人殺しの訓練場にするな!
日米合同演習反対!


 「No戦争法、日米合同演習反対あいばの大集会」が9月6日、高島市内で開催。あいにくの雨でしたが、戦争法案をめぐる緊迫した情勢や、今年7月に高島市今津の民家の屋根と天井を陸上自衛隊の銃弾が貫通した事件への不安などから、県内外から600人を超える市民が参加し、平和への願いをデモ行進でアピールしました。

滋賀自治体共闘第27回野球大会
草津市労連が2連覇!
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 滋賀県自治体労働組合共闘会議(滋賀自治体共闘)は8月31日、第27回軟式野球大会を草津グリーンスタジアムで開催し、栗東市職、日野町職労、草津市労連の3チームが対戦しました。試合は各チームが1勝し、得失点差で順位を決定する三つ巴のゲームとなりましたが、草津市労連チームが昨年に引き続き優勝を飾り、見事連覇を達成しました。準優勝は栗東市職。
 優勝した草津市労連は、10月の近畿大会に駒を進めます。

みんなの声

◎7月7日の県庁ライトダウンの実施によって電気使用量が削減になったとのことですが、それなら人員を増やして、毎日を残業禁止にする方がよっぽど効果があると思います。
長坂幸一(滋賀県職)
◎うれしいな、なつやすみの日、ぎんぎら太陽あびながら、いっぱい遊ぶぞ!
大江圭子(大津市労連)
◎この夏も息子の野球で大忙し!打倒!日焼けと熱中症!!
木村ゆりこ(大津市労連)
◎スタッフの夏休みのお土産が次々と休憩室にやってきます。お土産で全国のおいしいもんをいただいて、旅気分を味わっています。
立石照乃(大津市労連)
◎毎日とても暑いですね。夏バテしないように栄養、休養、睡眠をしっかりとるように心がげたいと思います。
坂田直子(日野町職労)