しがの仲間 239号
滋賀自治労連第51回定期大会

職場と住民の要求結び
憲法と地方自治生かしてたたかおう!


 滋賀自治労連は10月30日、大津市・ピアザ淡海で第51回定期大会を開催しました。大会には来賓、代議員、傍聴、執行部など、約50人が参加しました。
 大会は、今村委員長から大会挨拶の後、自治労連本部の中川書記長、自治労連近畿ブロックの大原議長、滋賀県労連の瀧上議長らから来賓挨拶をいただきました。その後、小川副委員長より第3、4、5号議案の提案と採決ののち、学習会を行いました。
 学習会は、第一部として青年部がおきプロNEXTの報告を行い、第二部では清水副委員長が、滋賀県人事委員会勧告と今後の目標・運動課題などについて講演しました。
 大会は昼食後、市田書記長より2013年度経過報告・2014年度運動方針案提案、吉澤財政部長より2013年度決算報告・2014年度予算案提案がそれぞれ行われました。
 質疑・討論では、7単組10人から発言が行われ、運動方針案が補強され、運動の交流をおこないました。すべての議案が可決・採択され、議長団降壇後には新旧役員紹介が行われ、退任挨拶をした今村委員長に花束が贈られました。その後、清水新委員長の挨拶と音頭で、団結がんばろうを三唱しました。

各組合の運動を交流

大津市労連

 病院の独立行政法人化が検討されているので、阻止に向けて取り組みを強めていきたい。新システムでは、指導員資格と賃金・労働条件の向上がリンクしていないのも問題だ。これまで勝ち取ってきた大津市の嘱託職員の毎年の経験加算は画期的だと思うが、今後は大津市だけじゃなく、滋賀県全体の向上を目指したい。年末交渉と組織拡大を2本の柱に取り組みを進める。

近江八幡・臨嘱労組

 11人で臨時嘱託労組を2年前に立ち上げた。雇い止めになりそうだった幼稚園の臨時職員さんの雇用を繋いだことをきっかけに、もう一方の組合を脱退して自治労連に加入する臨時職員が次々と現れ、今では組合員は30人を超えるに至った。

栗東市職

 3年前に始まった新集中改革プランによる独自削減も、この12月で終了する予定。しかし、この間、休暇制度など労働条件で一定の改善は見られたものの、導入にあたっての7つの約束事項のすべてが守られてきたわけではない。秋の全国自治研集会で多くの組合員が結集してくれた。この力で秋季年末交渉を取り組みたい。

安土文芸の郷職協

 職場は圧倒的多数の非正規・アルバイト職員と、一握りの正規職員で運営されている。指定管理者制度の下では、委託金の総枠が決まっているので、賃金・労働条件の向上をめざしてもなかなか厳しいところがある。それでも、アルバイト職員の賃金を引上げる方向で協議が進んでいるので、引き続きがんばりたい。

近江八幡市職

 医療センター職場では、早朝のビラまきや「しゃべり場」を通じて組合員の加入が広がっている。特に夜勤回数の改善など、職場の切実な要求を汲み上げ、交渉していくことが大事。併せて10月22日に提出した統一要求書では、各職場・全庁的な視野で各課題に取り組んでいく。

栗東体協

 ここ十数年、新規職員の採用がなく、職場では職員の高齢化が深刻。指定管理者制度により、指定管理料が安く抑えられていることが大きな原因だが、この制度が導入されたときの労働争議で、労働組合の役割と力強さを痛感した。もし組合がなかったら、この職場はとっくになくなっていたと思う。私たちのような小さな職場には、滋賀自治労連の存在が不可欠。

日野町職労

 権限移譲等で仕事量が増えている中、春闘期から夏にかけては、適正な人員確保を中心課題に当局と交渉を行ってきた。4月には新規採用職員6人が入庁したものの、うち1人が6月に退職したため、正規職員での補充を求めてきた。しかし、年度途中での正規職員の採用は難しく、いまだ職員は補充されていない。

今村委員長退任のあいさつ
労働組合は学校、民主主義を学ばせてもらった

 全単組が一丸となって取り組んだ、あの「地方自治研究全国交流集会in滋賀」。集会を成功させた経験は貴重な財産であり、今後の滋賀自治労連の活動や県内の住民運動に活かされていくことだと確信しています。本当にご苦労様でした。
 思い起こせば、滋賀自治労連が結成されたのは1989年12月21日。この年はベルリンの壁が崩壊した年、世界が激動期を迎えていた時期でした。そんな中、憲法と地方自治を生かし、職場要求と住民要求を結合させるべく滋賀自治労連は誕生しました。
 今日の日本経済は、同志社大学・浜矩子教授によると、「壊れたホットプレート状態」に例えることができるそうです。壊れたホットプレートは、熱の伝わり方にムラがあります。海外展開する大企業のような強者が座っているところはホットスポットですが、非正規労働者や中小企業、地方などの弱者などはいくら座り続けても熱が伝わらないコールドスポットに座り続けることになります。しかし、今の政治は、こういうコールドスポットにも金持ちや大企業同様に、一律に8%、10%と消費税をかけていくわけです。本来税金は、格差を是正するためにあるはずなのに、これでは格差は広がるばかりで、憲法の精神にも反しているように思います。我々自治体労働者には全体の奉仕者として、納めた税金がどう使われようとしているのか、各自治体当局に対話と提言を働きかけていく役割があります。直面する課題は山積していますが、引き続き職場要求と住民要求を結合し、憲法と地方自治を生かす立場で奮闘してほしいと願います。
 役場を辞めてから17年、最後の2年間は委員長という大任を務めさせていただき、本当にいろんなことがあり、たくさんの人と出会ってきましたが、私にとって労働組合は学校のような存在で、民主主義というものを学ばせてもらいました。長い間、本当にありがとうございました。

新役員体制

執行委員長   清水庄次 (滋賀県職)
副執行委員長 小川治彦 (大津市労連)
          佐野浩三 (栗東市職)
          東 秀一 (近江八幡市職)
          正木博之 (日野町職労)
          今村伸治 (豊郷町職労)
書記長     市田秀樹 (栗東市職)
書記次長    井ア好宣 (大津市労連)
財政部長    根本 智 (滋賀県職)
執行委員    山形和幸 (滋賀県職)
          山田善春 (大津市労連)
          川津裕一 (栗東市職)
          玉木 凡 (近江八幡市職)
          福田文彦 (日野町職労)
          佐伯英樹 (栗東体協)
現業評      西田重好 (大津市労連)
青年部      小寺克弥 (栗東市職)
会計監事    江口辰之 (大津市労連)
          河居克子 (日野町職労)
          深尾佳奈女(近江八幡市職)
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暮し改善の賃上げを!総合的見直しを許すな

秋季確定闘争各組合奮闘

県職

「総合見直し」には「水準調整」が必要 県勧告
 県人事委員会は10月17日、地公労三者共闘(県職・全教・高教組)との交渉を踏まえ、今年度の勧告・報告を行いました。
 本年度の賃金改善については、国に準じた給料表の引上げの他、独自に地域手当の改善(6.1→6.3%)が必要としました。 また、国が押しつける「総合的見直し」では、国に準じるとして給料表引き下げを押しつけましたが、これによる賃金水準の低下に対しては「水準調整」を行う必要があることを報告に明記しました。これは「物価上昇で実質賃金が下がる中、これ以上の賃下げはあり得ない」との組合の主張を受けた措置であり、制度は国家公務員賃金に準じるが、賃金の水準は県委員会が調査する民間賃金調査によるとするものです。総務省も「制度は国に、水準は地域に」と表明しており、県委員会の調査結果が地域賃金水準の指標として使われることになります。
 11月に6回予定されている当局との交渉で、これまでの賃金カットを取り戻す課題、通勤手当の一部改悪やベテラン職員の賃下げ、退職金改悪問題なども含め前進をめざします。

大津市労連

・人勧の完全実施による基本給、一時金の改善
・給与制度の総合的見直しを導入せず、働きがいの将来性のある賃金改善
・非正規職員に、正規職員同様の諸手当の支給、退職慰労金の改善
・戸籍住民課の窓口職場民間委託は中止すること
・人事評価制度の評価結果を勤勉手当、昇給への反映しないこと。特に、企業局、保育職場など専門職については職場の声をうけとめ、賃金反映によらない職員育成の方策の検討

栗東市職

 10月22日に要求書を提出。現給保障を要求しつつ、一時金の引き上げを要求し、総合的見直しは絶対に入れさせない中で地域手当を引き上げさせるなど、粘り強く交渉・協議を行っていく。

近江八幡市職

・地域手当については、本市は非支給地となっているが、滋賀県人事委員会の勧告を根拠にして支給すること。
・通勤手当は職員に自己負担を生じさせないことを基本にして、駐車・駐輪料金等の改善を行うこと。特に、交通用具利用者については、高騰する燃料費を考慮し大幅に引き上げること
・医療センターの夜勤回数は月8回以内とすること。
・衛生管理上、保育所調理師の兼務発令に伴う業務内容を見直すこと。
・今年の7・4公務員部長通知を踏まえ雇用の安定を守り、一方的な「雇い止め」を行わないこと。

豊郷町職労

 全職員を対象に町長あての改善要請署名を取組んでいます。

日野町職労

・誰でも月額で一〇〇〇〇円以上、時給一〇〇円以上を2014年4月に遡って引き上げ、差額を年内に支給すること。
・55歳を超える職員の昇給抑制などは行わないこと。
・「能力成果主義」による「査定昇給制度」導入には反対。
・地域住民の生活実態や経済的同一性、近隣市町の動向などを考慮し地域手当を導入すること。

第26回自治労連全国スポーツ大会軟式野球大会
草津市労連惜敗

 第26回自治労連全国スポーツ大会軟式野球大会が10月16日〜18日に、、千葉県市原市と袖ヶ浦市で開催され、近畿ブロックを代表して草津市労連と舞鶴市職労が出場しました。草津市労連は緒戦で東北ブロック代表の奥州金ヶ崎消防と対戦。おしくも4対5で敗れ、1回戦で敗退となりました。1日目の夜には交流会が開催され、開催目的の出場者による親睦と交流は図ることができました。

みんなの声

◎10月10日号を見て、柘榴坂の仇討を見に行きました。宮仕えの悲哀と時代に取り残される淋しさ、夫婦愛を描いた奥深い作品でした。
(西本新 滋賀県職)
◎2週連続で台風がきました。休みの日にくると、どこにもでかけられないのでやめてほしいです。
(T 滋賀県職)
◎息子の太一(小三)が運動会で80m走1位、リレーもアンカーでよくがんばりました。目指せ未来のウサイン・ボルト!
(村山功 大津市労連)
◎職場で小さな南瓜を2つ頂いたので、その南瓜で初めてハロウィン仕様に目と鼻と口を彫りました。意外にそれっぽくなり、感動☆
(川端亜弥 日野町職労)
◎今年の人勧は久しぶりにプラス勧告となり、少し楽しみ。最近、子どもがクロスワードにはまっています。今回、一緒に考えて、初めて投稿しました。
(川村藤夫 滋賀県職)