しがの仲間213号

放射能の心配なく「おもいきり外で遊びたい」「深呼吸をさせたい」

BIWAKOdeのびのびサマー

 福島第一原発による放射能汚染という事態のなかで、福島の子ども達は日常生活に大きな制約を受けています。
 今回、「思いっきり外で遊びたい」「思いっきり外で遊ばせたい」という、福島の子どもと親の願いに少しでも応えようと、滋賀県自治体労働組合総連合(滋賀自治労連)、全教滋賀教職員組合、滋賀県公立高等学校教職員組合などが実行委員会をつくり、福島から子どもや保護者を迎えました。
 私たち職員組合は、冨士谷英正市長に歓迎挨拶と福祉バスの利用を申入れた他、市の後援依頼、組合員への募金活動などに取り組み、食事や泊まりのスタッフとしても積極的に参加しました。
 福島からの37名は、8月7日から10日まで、近江八幡市安土町の「元気園」を宿泊拠点に、沖島、国民休暇村、彦根城や琵琶湖博物館など を周り、また十三仏の岩戸山にも登りました。

人勧と秋の闘い−滋賀自治労連の活動

 今年の秋季年末にかけた自治労連のたたかいでは、当面する12年大観、退職手当大幅削減など、国民への「露払い」として進められる公務員総人件費削減に対して、生活を守り、これ以上景気を疲弊させない取り組みが求められています。
そのためには、組合内での学習会や討論をもとに意思統一を行い、住民のみなさんとも共同した公務公共拡充のたたかいを進める必要があります。
 滋賀自治労連は、当面の課題として秋季年末に向けた職場要求に基づく全ての単組での要求書提出、秋の自治体キャラバン(日月上旬)などの行動をとおして、最低賃金の引き上げ、現在の「公契約」の適正化を視点にした、すべての労働者の賃金底上げと雇用の安定、安心して働き続けられ
る高齢期雇用の確保などを公務・民間共同のたたかいとして進めていきます。
 また、9月29・30日の地方自治研究集会in埼玉の取り組みを契機に、「社会保障と税一体改革」「地域主権改革」などから安全・安心社会をめざす、社会保障拡充、公的保育を守る取り組みや、再生可能エネルギー政策やTPP学習運動なども進めていきます。

自治労連が第34回全国大会開催
             滋賀の取り組みを報告
 自治労連は8月26日から28日までの3日間、第34回定期大会を愛媛県松山市内で開催し、全国各地からのべ一〇〇〇人以上が参加しました。滋賀自治労連からも、県職、大津、栗東、近江八幡、日野、豊郷、栗東体協などから26人が参加、積極的な討論を展開しました。
 まず初日の26日には、滋賀県職の清水副委員長が、議員提案による自民党の賃下げ攻撃を跳ね返し、組織拡大につなげた運動について発言。冒頭、この闘争を勝利に導いた原動力の一つが、北は北海道から南は沖縄までの全国各地の自治労連の仲間から寄せられた500通を超える要請文や激励文であったことを報告し、全国の仲間に心からの謝意を述べ、大きな拍手に包まれました。その上で、議員提案に対して自由法曹団滋賀支部が出した反対声明やマスコミの批判的な論調などにも触れ、県職・自治労連の主張が「県民世論」をリードし、知事に「県政史上初の再議」を表明させ、「労使交渉尊重」の流れを作り出したことを、誇りと確信を持って報告しました。
 続く27日には、滋賀自治労連の今村副委員長が滋賀の住民運動の「一点共同」について報告し、原発、TPP、消費税増税など課題によって構成団体は変わるものの、農協中央会、県医師会、消費者生活共同会達
合会、町村会など、政治的立場を超えた幅広い共同の輪が広がっていることを紹介しました。そして、こうした「一点共同」の広がりを確信にして更に発展させるためには、「橋下・維新の会に代表される住民の分断を図る労働組合敵視や公務員バッシングなどに対して、自治体労働者の砦たる自治労連が今こそ果敢に闘う決意を強めて創意を発揮することが重要であり、職場では『自由にものが言えない』『どうしても組合運動の構えも小さくなってしまう』という厳しい状況も広がっているが、今が頑張りどころであり、この間の共同運動の発展を確信に憲法に基づく公務労働の役割を考え、社会情勢の変化にどう関わっていくのかの学習と討論を大きく進めたい」と決意を語りました。

反核平和マラソン、ライダー、ウオーキング
 8月6日「ヒロシマ」に原爆が投下された日。スポーツ愛好者と滋賀自治労連が協力し、長浜市役所から県庁まで、反核平和マラソン、ライダー、ウオーキングを取組みました。47人が参加して県と‖市、2町を訪問し、要請しました。
 初参加のMさん(35才・大津市労連)の感想を紹介します。
 「8月6日という、日本にとって忘れられない日にランニングで核兵器廃絶を訴えるという画期的な試みに参加することができ、改めて戦争や核兵器に対して反対しなければならないと強く恩いました。」

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日野町で「反核・平和のつどい」開催
 8月9日(木)18時30分より、日野町の松尾公園と林業センターにて、「2012 日野町反核・平和のつどい」が開催され、百五十名あまりの方の参加がありました。
 松尾公園では、広島・長崎の原爆犠牲者への黙祷、非核日野町宣言をすすめる町民会議より昨今の核や平和をめぐる世界情勢についての報告、「非核日野町宣言」の朗読が行われました。また、会場では召集令状(赤紙)の配布、戦時中の食べ物の「すいとん」が振る舞われました。
 開会行事の後、林業センターでは、講師に青田勝彦さん、恵子さん夫妻をお迎えし、「震災・原発事故(裁判)〜ふるさとをおもって〜」と題して講演をいただきました。青田さんは、福島県南相馬市で約40年にわたり反原発運動で活動され、原発の危険性を指摘されてきた方で、東日本大震災と、その後次々と事態が深刻化していく福島第一原発事故をめぐって正確な情報がないため地域が大混乱になり、結果として放射性物質が多く飛散した北西部に多くの人々が避難してしまった状況などについて話をされました。参加者は、青田さんの講演を通じ、改めて「核」の恐ろしさ、「平和の尊さ」について確認しました。
「日野町での反核・平和運動の歴史は古く、アメリカによるビキ二環礁での水爆実験で第五福竜丸などが被曝し、原水爆禁止の世論が高まった1955年3月に行われた「原水爆やめてくれ!白野平和まつり」から始まっています。また、1984年には、日野地区労などの住民団体の署名・請願活動によって、日野町議会において「非核日野町宣言」が議決され、松尾公園に「非核日野町宣言の碑」と「非核平和の塔が建立されたことから、その意義を知っていただため、毎年日野町職労が参画する日野地区労が中心となって実行委員会を組織し、日野町と町議会の後援により、松尾公園を主会場に開催しています。  

引きつづき公的保育を守る運動を広く大きく


 「子ども・子育て新保育システム」法が、消費税10%などの「税と社会保障一体改革」関連8法とともに、8月10日に可決成立しました。

学習会や要請行動に取り組む!
「子供・子育て法」何が決まったの?


 滋賀自治労連は、自治体共闘保育部会や単組での学習会をはじめ、全国行動や滋賀県選出の国会議員県内事務所への要請行動などに取り組んできました。とりわけ、国会議員地元事務所への要請行動では、事務所番の秘書の方からも「子ども・子育て法は、待機児童解消を目的に出されたが、滋賀県内の多くの地域では待機児童は問題になっていない。これは必要のない法律だ」(某事務所)などの意見も出されていました。
 「子ども・子育て」法の大きな狙いは、以下のとおり公的保育制度の解体にあります。子どもたちの保百を守るため、保育基準の引上げ、保育労働者の改善を求める取り組みが求められています。

株式会社の参入にストップを!

 「子ども・子育て」法は、@総合こども園を撒回し幼保連携型認定こども園とし、保育から教育への流れを踏襲する、A児童福祉法24条は、政府案を基本に児童虐待等に限定した市町村保育実施義務とし、民間保育所運営に委託費を市町村が払う仕組みとする、B幼保連携型認定こども園には株式会社参入を認めない一方、保育所型認定こども園には株式会社参入を認める、C財政は施設補助方式から利用者補助方式(現金給付)とする、D消費税率の引き上げによる財源を含め⊥兆円超程度の財源確保に努力する、というものです。
 さらに重大なのは、児童福祉法に公私連携型保育所を新たに定め、自治体保育施設を公私連携保育法人に「無償若しくは時価よりも低い対価で貸し付け、又は譲渡する」としたことです。
保育への株式会社参入にあたっての最大の課題であった初期投資を軽減させることにより、株式会社の参入の促進を狙うものになっています。
も・子育て法は、待機児童解消を目的に出されたが、

みんなの声

◎暑い毎日ですが、めげずに走っています。けどなかなか早く走れず…。少しずつでもがんばります。ファイト!!
 山中和美(日野町職労)
◎国会を包囲する脱原発のデモは、回を重ねるごとに増えているとのこと。これは新聞やテレビではなく、インターネットメディアのニュースでしか詳しく知ることはできないようです。(略)真実や公正な情報を自らの努力で得ねばならないと残念な気持です。
 中島真介(大津市労連)
◎今年の夏も組合の魚つかみに参加させてもらいました。子どもたちは、魚を手でつかまえて大喜びでした。また来年もよろしくお願いします。
    大石祐嗣(県職)
◎夏休み(宿題)は大変です。親が丸付けしたり…半分程終わりあせっています。
覚前美奈津(大津市労連)
◎震災から⊥年半が過ぎようとしています。あの日、多くの人がおもった何かできることをしたいという心を持ち続けることができればと思います。
 中村肇
 (自治労連近江八幡市職)
◎お盆休暇中も土日以外ずっと窓口があいており、忙しい毎日を送ってます。夏パテしないように健康管理には気を付け頑張っていきたいです。
 豊谷恵理(大津市労連)