しがの仲間 209号

春闘交渉で労使合意など確認 不当な賃下げストップ!

 全国の注目を集めた議員提案による県職員の「地域手当引き下げ条例案」が、3月29日の臨時県議会で「再議」に付され否決されました。
議員提案による「給与改悪条例」が再議で否決されたのは府県段階では初めてです。
 滋賀県職など地公3者共闘は、@団結権・団体交渉権を否定するものであること。
A人事委員会の勧告・意見の「尊重義務違反」であること。
A労使交渉結果を否定し「労働者の期待権」を裏切ること。
C一方的不利益変更で「不当労働行為」であること。
等を明らかにし、県への「労働条件決定原則の遵守」の申し入れ、議会各会派と全ての県会議員への要請、人事委員会へ「意見表明」の申し入れ、「緊急昼休み集会」の開催、全国の労働組合からの議会と知事への要請、さらに自由法曹団支部の意見書提出等を行い、労使交渉を経ない改悪は許されないことを訴えてきました。
 これらの運動を通じて知事が「再議」を決定し、臨時議会での否決となりました。
大阪維新の会などの公務員バッシングの中で、憲法や地方公務員法に定められた「団体交渉権」を否定する条例案を否決できたのは、職場の機敏で適切な闘いと全国からの要請運動の力でした。
 日野町職労は、春闘要求に基づく町長交渉を3月26日に行いました。
「国の賃下げ法案、県議会の議員提案など、労使合意を揺るがす行為が行われているが、賃金労働条件の決定にあたっては労使合意を尊重すること」の要求に対して、町長から「労使合意は大事なことで、議会の介入はあってはならないもの。
これまでも、労使合意は尊重してきており、今年も交渉において誠意を持って対応していきたい」と回答があり、労使合意の尊重をあらためて確認しました。
 大津而労連は春闘要求の総務部長交渉で、「給与水準や財政状況等から給与改定する場合においては、組合との誠実な交渉を行うものとする」と労使合意の尊重を再確認しました。
 栗東市職は「人事機構に関する申し入れ書」を3月12日に提出、自治労連近江八幡市職、豊郷町職労は春闘要求書を提出し、当局に回答を求めています。

自治労連近畿ブロック
第4回労働セミナー

日 程5月26日(土)〜分5月27日(日)
会場 講義・分科会・講座 神戸市勤労会館
【参加問い合わせ‥各組合・滋賀自治労連】

滋賀自治体共闘野球大会

日程 6月6日(火)7日(水)予備日8日(木)会場
 草津グリーンスタジアム
 近畿大会(滋賀から1チーム)
 日程 7月17日18日19日 開催地 奈良県橿原市

ようこそ新採の仲間たち 一緒に住民に寄り添った活動を

 今年も新規採用職員を迎える季節がやってきました。滋賀自治労連に参加する各単組では、フレッシュな仲間がぞくぞくと加入しています。今春の組織拡大では、「大阪維新の会」などの不当な「公務員攻撃」や「労組攻撃」が与える悪影響が懸念されていましたが、そんな不安を吹き飛ばして、新たな仲間を迎えています。その大きな要因は、雪かきボランティア、被災地支援ボランティア、派遣村での失業者支援、反核平和運動への参加等々、これまで滋賀自治労連が取り組んできた「住民に寄り添った活動」です。職員の一人ひとりが組合活動に大きな確信と誇りを抱き、不当な攻撃を跳ね返して組織拡大につなげています。
 滋賀県職では、4月6日に毎年恒例の新採歓迎行事「WITH YOU」を開催。新採職員と先輩職員がゲームやおしゃべりで盛り上がり、連日加入者が増え続けています。また、3月県議会で自民党議員らが強行しようとした、一方的で違法な「県職員の賃下げ条例案」を、幅広い県民の支持と全国から寄せられた応援で跳ね返し、嘉田知事に「再議」を表明させて否決に追い込んだ道理と正義の闘いも、組合員拡大の原動力になっています。
 大津市労連では、4月27日に恒例の新歓イベント「SPRINGボウリング大会」を計画中。配布ビラやグッズにも力を入れて、分かりやすい漫画で組合の意義を訴えたり、大阪でよくマスコミに取り上げられている「大阪市労連」(自治労)との違いなどを解説して組合員の加入が順調です。
 日野町職労では、今年も新撰職員全員(100%)の加入を達成。4月25日には新歓行事のボウリング大会を行います。
 また、栗東而職、自治労連近江八幡市職、豊郷町職労など、滋賀自治労連に参加する他の単組でも、今後の新歓イベント等が順次計画されています。
 なお、滋賀自治労連では、今年も自治労連共済の掛け金のキャッシュバックキャンペーンを実施しています。6月30日までに組合共済に新規加入した方には、家族(配偶者と子)も含めて、半年分の掛け金がキャッシュバックされる大変お得な制度です。詳しくは、組合事務所または滋賀自治労連県本部までお問い合わせください。

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子育て新システム、消費税などと一括審議へ

 政府は、「社会保障と税の一体改革」推進の国会特別委員会を4月末までに設置し、消費税10%増税、年金額削減と一元化・共済年金の保険料引き上げ、子ども・子育て新システム、共通番号制などの関連11法案を一括審議して、今国会成立をねらっています。
 11法案は、私たちの暮らしにとって重要なものばかりです。

保育の公的責任を投げ捨て市場化へ

 「子育てが商品化されるの?」「少子化に拍車?」「公立保育園はどうなるの?」の疑問から、これまで県自治体共闘部会や単組で学習会などが取り組まれてきました。
 政府の「子ども・子育て新システム」法案にあたっての説明は、「子育て支援の強化」ですが、中身は「現行の保育制度を解体し、保育を市場化・産業化する」との危惧が強まっています。そうすると、お金がなければ子どもに保育を受けさせることができなくなりますから、少子化に拍車をかけることにもなります。
 大きな問題は、児童福祉法24条を全面的に書き換え、市町村にある保育実施義務がなくなることです。行政の責任は、利用料の一部補助に後退し、私立への保育所運営費、施設整備費もなくなります。
 保育所探しと契約は、親の自己責任となり保育料も自由化され、「ピンキリ」の負担額になります。また、幼保一元化の「総合こども園」には、3歳未満時の受け入れは義務付けられないなどの問題もあり、保育の質が低下するとの懸念が出されています。

自治労連が保育で全国集会

 「いりません!保育を産業化する子ども子育て新システム5・13みんなの保育フェスティバル」が5月13日、東京明治公園で開催されます。多くの参加を募っています。

TPP反対滋賀県民集会に1000人

 県町村会や県農業協同組合中央会、県医師会を中心に滋賀自治労連など労働組合も参加した217団体と個人でつくる「TPP(環太平洋連携協定)から県民のいのちと暮らし/医療と食を守る県民会議」の大集会が4月22日、栗東「さきら」で開かれ1000人を超える参加で開催されました。
 集会では「政府に対して、国民の合意と了解のないTPPには参加しないことを強く要求します」との集会宣言を採択しました。

みんなの声

◎この時期になるとフレッシュマンをたくさんみかけます。私もあんな時があったなと思いながら見守っています。立派な社会人になって輝いてほしいですね。
  津田礼(大津市労連)
◎異動内示が出てからの一週間は本当にドタバタで家庭はほったらかしです。寝ていても寝た気がしません。特に上司の異動はこたえます。
  河村史恵(大津市労連)
◎当直明けがきちんと9時に帰れるように人を増やしてください!センター・オブ・ジ・アース2の映画私も見ました。夢の楽園のような素敵な冒険、感動ものです。
  鈴木佳代子(県職)
◎4月に入っても肌寒い毎日です。今年度も健康第一、元気にがんばります! 山中和美(日野町職労)
◎どこの職場も人員が減り、ひとりあたりの業務量が増えています。こんな状況だからみんな協力し、前向きな気持ちでがんばりたいです。
  中村肇(自治労連・近江八幡市職)
◎今年は30年のリフレッシュ休暇!異動もなく同じ職場なので休めそうです。でも今年もあるのでしょうか!?削減しないで下さいね!!
  大石祐嗣(県職)