しがの仲間 204号

賃上げで景気回復できる


滋賀自治労連第45回定期大会
マイナス勧告はねかえし、命と暮らし守る運動を

 滋賀自治労連は10月6日、第45回定期大会を草津まちづくりセンターで開催。代議員など50人が参加しました。

大震災で公務公共の役割が鮮明に

 経過報告では、東日本大震災の取組みで、被災地で自治体職員が不眠不休で奮闘していたこと、滋賀自治労連のボランティア参加者が52人、実活動日数が151日、支援カンパが400万円を越えたこと、一人ひとりが「住民のいのちとくらしを守る自治体労働者の役割」を再認識したこと。市町村合併と職員削減により周辺の実態がつかめないなど自治体機能を弱めていることなど、改めて、「構造改革」の悪影響と公務・公共の役割が鮮明になったことが報告されました。
 運動方針で、公務公共の役割を切り捨てる「地域主権改革」の流れの危険性を告発し、住民の命とくらしを守る自治体の役割を問い直す運動を提案しました。

賃下げの「悪魔のサイクル」を断ち切ろう

 あわせて、民間と公務の「賃下げの悪魔のサイクル」を断ち切り、賃上げでこそ景気回復ができること、政府の公務員賃金削減こそ道理がないこと、マイナス勧告をはね返し、有り余った大企業の内部留保を労働者・国民に回し、すべての労働者の労働条件の改善をめざしてたたかう方針を振起しました。

12人の代議員から職場の声が

 討論で、大津市労連の代議員は、組合が強く反対してきた人事評価制度の4月からの給与等への反映を当局が見送ったこと、非正規職員の労働条件改善も大きな課題であること、女子サッカー観戦計画の楽しい取組みなどの報告をしました。
 県職の代議員は、各支部で確定闘争の学習会を行っていること、県人事委員会交渉を10月に4回を予定し、独自カットの押し付けや現給保障などの課題など、改善のためにがんばる決意を語りました。
 日野町職労の代議員は、集中改革プランで職員削減のなか、人員要求に力を入れて取り組み、今年9人新撰で全員組合員を引き続き実現し、来年は8人の採用が予定されていること、確定闘争学習会、職場単位のオルグ、反核平和のつどい、名物の町職労旗開きなどの取組みを報告しました。
 近江八幡市職の代議員は、助け合える組合として絆を大切に、大会で新体制を確立したことと、8500食の給食センター計画の問題を報告しました。
 安土文芸の郷と栗東体育協会の組合代議員からは、指定管理者制度のもとで、職員が不安定に置かれている状況の報告があり、指定管理者制度は大問題であることを告発しました。
 大津市労連の代議員は、毎年委託料が下げられ、正規職員が担う仕事を非正規職員が担うなど、自治体業務を享見る職員の労働条件の改善と雇用の安定が必要であり、そのためには全国的な取組みが必要であると訴えました。
 県職の代議員は、福島の原発事故避難所支援に行き、町もコミュニティもない、家族もバラバラ、事故が収束されない限り家に帰れない悲惨な実態を見てきた。福井原発もいつ事故が起こっても不思議ではない。滋賀の原発なくせの運動を進める必要性を訴えました。
 栗東市職の代議員は、滋賀自治労連は何を中心の運動にするのか、大津市労連の代議員は組合に入らない職員の意見を聞くと「組合費が高い」だ、なぜ全国的な運動が必要か、などの質問も含め12人の代議員から職場の声が出されました。

職場を基礎に全国的な運動へ

 討論を通じて、組合活動の基本は、職場でよく話し合い、学習し、要求にして、組合交渉をして、要求を実現する。
 賃金をはじめ多くの課題は、職場内だけでは解決できない。職場だけで解決できない問題は、地域や自治労連など全国的な運動にして前進を図ることを確認し、運動方針を採択しました。
 午後の2時間、神戸大学二宮厚美教授が、「地方自治と公務労働」について講演。参加者は「自治体労働者は地域全体に対し責任を担っている」ことを学びました。
選出された新役員

子ども・子育て新システム反対
国と自治体が責任を持つ公的保育制度を守れ


 10月19日の夕方、大津市労連の保育士さんたちが石山駅で「国・自治体の責任ですべてのこどもによりよい保育の保障と子育て支援を求める請願書」署名を取り組みました。
 21日までの署名行動に約70人の保育士さんが参加。東京で開かれる「新システムNO11・3大集会」に職場から代表を送ります。

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「現給保障の廃止ストップ」
不利益遡及の不実施など等求実現へ全力


「現給保障廃止は適当ではない」「不利益遡及は実施しない」方向の勧告を予定か 県人事委員会

国に準じて基本賃金と住居手当の削減を勧告!?
定年の延長問題は国の動向しだい!?


県人事委員会と交渉

 この間、県職などと県人事委員会との交渉が実施されてきました。この交渉で委員会務局長は、県職員の賃金カット前の賃金と民間を比較するとマイナス0・3%程度だとし、国に準じて給料表の引き下げと住居手当(△二〇〇円)の引き下げの方向を示す一方で、組合の強い要求である「現給保障の存続」や「不利益遡及の不実施」では、「廃止は適当でない」「不利益遡及は行わない」との方向であることを明らかにしています。
 滋賀自治労連は、国による給与削減法案の強行や自治体独自の賃金カットの撤廃、「現給保障の廃止ストップ」不利益遡及不実施などの要求の実現めざし各単組の取り組みを強めたいと考えます。

《県人事委員会の主な回答内容》

【公民較差、賃金カット後の比較ではプラス】
 月例給の公民格差については、賃金カット前でマイナス0・3%程度、金額でマイナス一二〇〇円程度、賃金カット後の比較ではプラス1・1%、プラス四五〇〇円程度となる。なお、4月に遡っての減額措置は必要ないと考える。
【住居手当を減額、地域手当は据え置き】
 給料表は国の俸給表に準じて改訂することとし、それでも生ずる較差については住居手当のうち、持ち家に係る手当について現行の月額二、二〇〇円を二〇〇円、留守宅に係る手当を月額一、一〇〇円から一〇〇円程度引き下げる。地域手当は据え置きが適当。
【期末勤勉手当は改訂なし】
 期末・勤勉手当についての民間の調査結果は3・97月で、現行の3・95月で据え置く。
【短期の育休者への期末手当は国に準じて改正】
 1ヶ月以内の育児休業取得者に対する期末手当の減額措置は、国に準じて改正すべき。
【現給保障の廃止は適当でない】
 現給保障の廃止について、本県では国と比較して多くの職員がこの措置を受けており、国とは異なる状況があり、廃止にあたっては本県の実情を十分に踏まえた措置を検討する必要がある。本県ではこれまでカット条例が継続されており、こうした状況下では職員への影響の大きさを考慮すると、「現給保障を廃止することは適当でない」と申し上げていく。
【定年延長は国の動向をみる】 定年延長は、今後の国の動向を見ながら国に準じた制度とすることが適当と考える。

確定闘争学習会を開催 日野町職労
 日野町職労は10月日日、林業センターホールに滋賀自治労連松本利寛委員長を講師に確定闘争学習会を開催。86人の組合員が参加し、人事院勧告をどう捉え、どのような姿勢で確定闘争に臨むのかについて学習しました。

自治体キャラバン

自治体キャラバンは、県労連や滋賀自治労連、民 主団体で実行委員会を構成し、様々な要求や課題を もとに県下19市町を訪問して、首長さんや職員のみ なさんと率直な意見交換(要請と懇談)をするなかで、 県民(住民)要求実現の運動をすすめるものです。

日程 要請自治体
11月1日(火) 大津市(09:00-12:00)   
高島市(13:30-15:00)
11月4日(金) 栗東市(10:00-11:30)
日野町(15:00-16:15)
11月7日(月) 野洲市(10:00-11:30)   
近江八幡市(13:00-14:15)
竜王町(15:00-16:15)
11月8日(火) 彦根市(10:00-11:30)
11月9日(水) 多賀町(09:00-10:15)   
甲良町(10:30-11:30)
豊郷町(13:00-14:15) 
11月10日(木) 長浜市(10:00-11:30)   
米原市(13:00-14:30)
11月11日(金) 愛荘町(10:00-11:15)
東近江市 (15:00-16:30)
11月14日(月) 甲賀市(10:00-11:30)  
湖南市(13:00-14:30)  
守山市(15:30-17:00)   
11月17日(木) 草津市(10:00-11:30)

みんなの声

◎運動会に音楽会…子どもの行事が続きます。毎日、学校から帰ってくると、今日あったことを、われ先にと喋り続ける二人の子供。楽しい時間です。
   水口静子(大津市労連)
◎先日、職場の近くのゴルフ場に石川遼くんを見に行きました。初めてのゴルフ
場、初めての観戦。初めての遼くんに大興奮しました。遼くんとてもかっこ良かったです。
   国松尚子(要東市職)
◎近頃は朝夕めっきり涼しくなり家で飼っているネコちゃんも早く家に帰ってくるようになりました。ジュニア(みけねこ)とパール(白ねこ)、女の子です。
   藤居千代(日野町職労)
◎最高裁で上告棄却となりました。ご支援を戴いた皆様に深く感謝を申し上げます。なお「大津京」は存在せず、「大津京駅」が歴史の捏造であり、多くの市民に誤解を広めることは、今後も主張していかなくてはなりません。
   櫻井信也(自治体一般ユニオン)
◎先日、「永源寺いわなの里グリーンランド」に行ってきました。いけすに入れられたアマゴを釣った後、釣れ残ったアマゴは、いけすの水を抜いて魚つかみをしました。アマゴの塩焼きとバーベキューを堪能しました。子どもたちも大変喜んでいて、充実した一日を過ごせました。
   東浦光紀(県職)