しがの仲間 200号

賃下げの悪循環で景気悪化

賃下げ法案の撤回を−知事に要請書

 濫費自治労連は6月24日、知事宛の「公務員賃金引下げ・地方交付税等の削減に反対する要請書」を提出し申し入れをしました。申し入れは、松本利寛委員長ら執行部役員4人が行い、福永自治振興課長が応対しました。要請書は、公務員の賃金引下げや、地方交付税削減などをしないよう知事が国に要請することを求めています。濫費自治労連の申し入れた要請の要旨は次の通りです。
 政府は6月3日、国家公務員の賃金を向こう3年間にわたり5〜10%削減する給与引き下げ法案と、「自立的労使関係制度」を口実にした公務員制度改革関連法案を閣議決定しました。今回の「給与法案」提出は、公務員の労働基本権制約のもとで「代償措置」である人事院勧告制度をないがしろにするもので、明確な憲法違反であり、ILO条約にも反するものです。
 公務員賃金削減について政府は、「震災対応や復興のための経費捻出」を理由にしています。しかし、今回の大震災では、被災地はもとより全国の公務労働者が、被災者の救援活動、各地の避難所の運営や維持・管理、道路や港湾の改修、上下水道の確保など復旧に取り組んでいます。あらためて、住民の安全・安心を守る上で、公務・公共サービスと、それを享見る労働者の重要性が明らかになっています。今回の賃金削減は、公務労働者の職務遂行に水をさすものです。

一層のデフレの進行をもたらす

 公務員賃金の引き下げが行われると、626万人ともいわれる労働者に影響を与え、景気がいっそう冷え込む中で、民間労働者の賃下げにもつながります。また、公務員賃金引下げをツユはらいに国民の負担増となる消費税の10%増税も計画されています。このような流れが進められると、日本経済は、ズタズタになってしまいます。
 今回の「給与法案」をめぐっては、参議院の西岡議長が「人事院の了解がない限り、参議院への議案付託は行わない」と記者会見で表明しました。また、著名な識者からも「一層のデフレの進行をもたらす」ことになるなどの批判が上がっています。
 大震災のもとで必死に住民の暮らしと安全、震災の復旧・復興に取り組んでいる公務労働者の頑張りに応えるためにも賃金引下げ法案は撒回させるべきです。

第22回自治体労働者スポーツ大会、回碁将棋大会
野球の部で栗東市職が優勝!!

 第22回自治体労働者スポーツ大会(野球の部)が6月15日、草津グリーンスタジアムで開催されました。今大会では、多くの自治体職員が東日本大震災の被災地で支援活動に取り組んでいる状況も重なり、参加を断念するチームが相次ぎました。そんな中、何とか人員をやり練りして、草津、栗東、日野の3チームが参戦しました。今年の試合は、各チームが2回戦って勝ち点や得失点差を競う総当たり方式で行われました。
 第一試合の草津VS日野は、ハラハラドキドキの点の取り合いになりました。
最終回、日野は猛追を見せるも届きませんでした。第二試合の日野VS栗東は、投手戦となりました。6回裏、逆転した栗東がそのまま逃げ切りました。第三試合の栗東VS草津は、両チームの守備が光る接戦でしたが、序盤からバランス良く得点を重ねた栗東がそのまま押し切りました。
 優勝は栗東、準優勝は草津でした。優勝した栗東市職は、滋賀県代表として7月27〜28日の近畿大会に出場します。近畿大会の上位2チームは、愛媛県松山市で開催される全国大会への切符を手にします。

近畿ブロック囲碁将棋大会の部で県職が準優勝!!

 6月18日には、自治労連近畿ブロッ クの囲碁将 棋大会が大 津市内で開催され、参加者たちは日頃の練習や研究の成果を楽しく競い合いました。
 囲碁の部は、滋賀県職、吹田市職労、西宮・芦屋市職労の3チームによる総当たり戦で行われ、西宮・芦屋チームが優勝、滋賀県職チームが準優勝しました。
 将棋の部には、滋賀県職、東大阪・茨木・大阪市労組、京都府職労、西宮市職労の4チームがエントリー。こちらも総平手戦の総当たりで順位を競いました。
 優勝は東大阪・茨木・大阪市チーム、準優勝は西宮市職労チームでした。囲碁・将棋部門ともに、優勝・準優勝したチームは7月に神奈川県で開催される全国大会に出場します。

保育の質を後退させる「保育新システム」

 先月号で紹介した滋賀自治体共闘保育連絡会の総会と学習会が、6月11日に草津市内で開かれ大津、草津、栗東市職などから約50人が参加しました。
 学習会では、京都華頂大学教授の藤井伸生氏が、「保育新システム」について講演しました。講演では、保育新システムが、市町の保育実施義務を廃止し、営利企業任せに道を開くことで、保育の質が大きく後退することや、保育料の高低によって保育内容が決められるなどの問題点が指摘されました。参加者は、あらためて、保育を社会保障制度として、国や自治体が責任を持つことの必要性を確認しました。

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陸前高田市でボランティアがんばる パートU

滋賀県職、栗東市職、日野町職労らが奮闘

 4月28日〜5月3日に、県職6名で石巻市に行きました。着いたとき、被災範囲のあまりの広太さに驚き、市内の挨っぽさ、腐敗臭の酷さに言葉を失いました。私たちが支援にいったお宅は、河口から十数メートルのところで、倒壊は免れたものの1F部分はガレキやヘドロで埋まっていました。でも、そこの方は避難所から戻って2Fに住み続けているのです。このような状態では夏場には感染症や高潮の二次被害が出ることが容易に想像できます。
 とにかく人手が足りていないことと、早急なヘドロ・ガレキの撤去が必要との焦燥感に駆られ、6月10日〜13日には陸前高田市に支援に行きました。現地ではまだまだ支援を必要としている人がたくさんいます。一人一人の力は小さいですが、これからも継続した支援に行きたいと考えています。    山本龍仁(県職

 5月、6月の2回に分けて、11名の組合員が陸前高田市でボランティアを行いました。活動としては、被災地宅での瓦礫の撤去、床剥がし、屋根からの瓦おろし、更には道路側溝をはじめとする水路等の泥だし、そして、被災地自治会への広報配りを含めた自治会長への要望聞き取り、また一方では、ボランティアセンターでのボランティアへの復興に必要な道具の貸出や修理、ボランティア用仮設トイレの水くみ、被災地で拾われた写真や思い出の品の整理など、様々な活動を行いました。
 短い滞在期間ではありましたが、映像とは違う、生々しい光景を目にしたことは、個々にとって考えさせられるものとなり、また、復興に向けて前向きに取り組む被災者の方の姿勢や思いには胸を打たれるものがありました。
 そして、自分たちが出来たことは本当に少ない中でも、被災者の方と声を交わすたびに、「ありがとう」や「ご苦労様」という暖かい言葉をかけていただき、逆にこちらが勇気づけられました。本当にボランティア活動に参加できたことは、自分自身にとっても大きな経験、財産となり、これからもできる限りの支援を行いたいと、今、新たな気持ちに満ち溢れています。    市田秀樹(栗東市職

 日野町職3名、滋賀県職1名の計4名が6月18日から6月21日の4日間(内作業は2日間)、岩手県陸前高田市でのボランティア活動を行ってきました。
 今回私たちの活動内容は、全国からボランティアに来られる方々の窓口となるボランティアセンターでの受付業務及び駐車場整理、津波が流れ込んだ畑や竹薮、また水路内の瓦礫や泥の撤去作業を行いました。
 瓦礫の中には、診察券や年賀状、卒業アルバムの一部などいろんなものがあり、それらを見つけるたびに心詰まる思いをしました。
 今回、ボランティア活動に参加させていただいた私たちですが、私たちが働く職場の方々や家族の支援が無ければ現地に行くことが出来なかったと思います。
形は違いますが、現地に行っている者をフォローすることもボランティア活動の一貫だと思いますし、そのような体制が築けないと継続的なボランティア活動
は出来ないと思います。
 被災された方々でボランティアの支援を待っておられる方はまだまだいます。
だから今後も、みんなで助け合いながら、このボランティア活動が継続していけることを望みます。      冨田・望主・小森(日野町職労

みんなの声

◎薄着シーズン到来、ポニョポニョのお肉が気になります。
   國松尚子(栗東市職)
◎当町職労組合員もボランティア活動に参加しています。被災者の方々は一日も早く復興することを期待します。
   山本茂夫(日野町職労)
◎先日、職場の震災ボランティアの報告会に出席しました。話しを聞いて、とても人ごとではない状況だと痛感しました。早い復興を祈ります。
   久田恵美子(県職)
◎毎日節電しています…とても暑いです。特に職場…無料でサウナにと思い働いています。
   山本容子(県職)
◎安心って何?保育士という仕事上、安心できる関係とは、信頼できること。でも東北関東で起こった大震災の対応でも信頼できる情報が私たちに届いたのか、企業の利益優先でなければ…と思うことが多いようです。世界で経済大国と言われている日本…世界の中でどうなのでしょうか。
   河村史恵(大津市労連)
◎あちこちで、紫陽花が咲きはじめましたね。色とりどりの紫陽花とても好きな花です。
   水口静子(大津市労連)