しがの仲間 185号

雇用の確保と賃上げの2010春闘に
「大企業は社会的責任」果たせが デフレからの脱却の道

 この1月に政府が開設した「官製・派遣村」や全国各地で実施された「ワンストップサービス(失業・雇用・生活の総合相談)」に、昨年にも増して多くの失業者・労働者が相談に訪れ、滋賀でも草津や東近江・彦根など6箇所で「ワンストップサービス」が実施され、多くの失業者が訪れました。また、今春の新卒者の就職内定率の低さも昨年以上に深刻です。
 この深刻な雇用の悪化や連続する賃下げは、庶民の消費購買力を冷え込ませ百貨店の売り上げは過去最大に落ち込み、スーパーの売り上げも大幅な減少で政府も「デフレ」基調にあることを宣言しました。
 こうした中で、今年の春闘の役割が本当に重要となっています。
 しかし、日本経団連は、今年も春闘に向けた経営労働委員会報告書を出して、膨大な内部留保をそのままに、ベースアップゼロ、定期昇給凍結など、人件費を押さえ込もうとしています。
 「定期昇給」の実施は人件費の増加にはならないにもかかわらず、景気の悪化を口実にした日本経団連の狙い通りの春闘回答に大手企業が終始すれば、労働者にとっては実質的な賃金の引き下げとなり、マイナスの人事院勧告につながります。
 今年の春闘は、膨大な「内部留保」の取り崩しを通じた賃金の引き上げで「大企業に社会的責任を果たさせる」ことこそ、深刻な雇用不安とデフレから脱却する確かな保障です。
 こうした春闘に向け方針を確定する、滋賀自治労連の臨時大会を2月10日開催します。各組合からの積極的な参加と議論が求められています。

核兵器廃絶の 願いを世界に

 5月にニューヨークで開かれる2010年核不拡散条約(NPT)再検討会議に代表派遣と署名を届けようと、滋賀自治労連は市民団体と共同して元旦から署名活動を始めました。
【核不拡散条約=NPT】1970年に発効した国際条約です。世界の圧倒的多数の国が核兵器を持たないことを約束する一方で、核兵器保有国と認定されているアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の5カ国は、核軍縮・廃絶の交渉義務を負っています。現在、NPTに参加している国は189カ国。その大多数の国が、核兵器廃絶を要求しています。

旗びらき 安土町職と日野町職労 「強い絆」で頑張ろう!

 2010年の旗開きが、8日に安土町職員組合、15日に日野町職員労働組合で開かれました。
 今年3月の近江八幡市との合併を控えた安土町職では、東委員長が「合併問題では行政と町民のみなさんとの中で、いろいろ大変なこともあるが、みんなの力で乗り越えてきた。労働条件では、年末までの交渉で懸案事項について前進させてきたが、新市になっても安土町職員の労働条件を守るため安土町職を存続させ頑張りたい」と挨拶しました。
 日野町職労の旗開きでは、柴田委員長が「産業革命時代のイギリスに端を発する労働者と資本家のたたかいや、労働者の仲間同士の助け合い精神こそが、今も連綿と続く労働組合の原点、今日の私たちを取り巻く情勢は荒波かもしれないが、臆することなく組合という船に全員が乗って欲しい。そしてこの新たな一年を荒波に向かうチャレンジの年にしよう」と挨拶しました。
 安土町職はビンゴやイントロゲーム、日野町職労は各職場から寸劇や合唱などが催され楽しい旗開きとなりました。

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2010.ニューイヤーバーティー 滋賀自治体共闘青年部主催

青年部の飛躍を誓い。友情と連帯を深める
      ビンゴゲームでハラハラドキドキ

 自治体共闘青年部ニューイヤーパーティーが1月22日、守山市内のホテルで開催されました。滋賀自治労連の各単組や草津市労連から60名以上が参加、楽しい交流の場となりました。
 開会にあたり、滋賀自治労連青年部長の中道寿宏さん(安土町職)から挨拶があり、昨秋の賃金闘争に対する労いの言葉と、自治体共闘青年部の更なる飛躍を呼びかけました。ある者は「初めまして。宜しくお願いします」と交流を深め、またある者は「久し振り!元気だった?」と再会を喜び合い、初めて顔を合わせるメンバーもおきプロに参加したメンバーも、お互いの友情を深め合いました。
 「名前ビンゴゲーム」では、リーチが掛かってからなかなかビンゴしないもどかしさにバラバラドキドキしながら、景品を巡って盛り上がりました。
 「新聞紙を制限時間内で如何に素手で長く切れるか」コンテストでは、大津市労連が1位と3位に入って強さを見せつけました。
最後は全員で記念撮影をしましたが、今年も大成功で幕を閉じました。

やりがいと誇りをもって働き続けたい

【自治体一般ユニオン・守山支部】
 守山市にある県立小児センターの請負会社セラムで働く自治体一般ユニオン・守山支部が12月21日、団体交渉を行いました。交渉では、年末一時金と定年を迎える組合員の嘱託社員としての再雇用などが重点事項となり、会社からは一時金は昨年実績を確保する。再雇用の貸金は現在と同じとする」などの回答がありました。
【滋賀青年ユニオン
 自治体一般に結集する滋賀青年ユニオンは1月15日早朝、草津パナソニック前で、組合員らが所属するパナソニックの請負会社が「偽装請負」などしながら団体交渉を先送りするのは不当とするビラ配布を行いました。多くの労働者がビラを受け取り、今後のたたかいへ決意が高まりました。

みんなの声

◎真冬のツーリング(バイク)にはまっています。最初は寒さをこらえての走りでしたが、最近は装備も充実してどこでも行けます。
 山本芳弘(大津市労連)
◎家族の写真つきの年賀状っていいですよね。なかなか会えない人も元気そうな様子、お子さんの成長した様子がわかって、お正月早々こちらも幸せな気分になります。
 水口静子(大津市労連)
◎先日「なばなの里」へイルミネーションを見に行ってきました。幻想的でとてもすばらしく感動しました。お勧めスポットだと思いますよ。
  山中正子(滋賀県職)
◎日野町役場に奉職して20年がたちますが最初のクロスワードの回答にいどみます。
 久村幹夫(日野町職労)
◎莫大な内部留保をかかえているにも関わらず大企業は未だ派遣切りを続け、「派遣法撤廃は海外に生産拠点を移す」とおどしています。政権が変わった今、私たち労働者は声を大にしなければならないと思います。
 中島真助(大津市労連)
◎今年は「指定管理者制度」の最終年となり緊張感のある一年となりそうです。
   西河健(滋賀県職)