178号

景気を冷え込ませる一時金の一部「凍結」
経済政策に逆行 人勧制度からも不当


 政府は5月15日、人事院勧告(5月⊥目)に基づく国家公務員の夏季一時金支給を0・2月分凍結する給与法「改正」案を閣議決定し国会上程しました。自治体では、5月天からの臨時議会での対応となります。
 夏季一時金の0・2月分凍結は、職場から「景気悪化の中で、いっそう景気を冷え込ませる」、「賃金独自削減もあり、生活がなりたたない」などの声が出ています。
 その不当性は、第一に、財界のネライである雇用破壊・総人件費削減・賃金削減の公務と民間のサイクルをつくり出すものです。
 第二に、公務員の労働基本権がはく奪されたもとで、労働者の権利を乱暴に蹂躙するものです。
 第三に、政府与党の総選挙を意識した政治的意図に迎合し、中立機関としての役割を放棄したものです。
 第4に、極めて短時間に春闘で先行して妥結した大企業を中心とした340社(妥結は今回調査回答20⊥7社の企業割合で13・5%、従業員割合で19・7%にすぎない)の水準調査に基づく正確性、妥当性もありません。
 また総務省は、今回の「凍結」にあたって、人事院特別調査決定(4月6日)、人事院勧告(5月⊥目)、給与関係閣僚会議(5月8日)のたびに「技術的助言」と称して自治体と人事委員会に対して、地方自治と賃金決定のルールを踏みにじり、国への追随を求める干渉を繰り返してきました。

みんなの思いを 組合に結集して

 滋賀自治労連は、政府・財界による賃金抑制攻撃に対し、一時金削減に断固反対し、職場から人員増、「能力・成果主義」賃金の強化反対、現業賃金の改悪反対など諸要求を掲げ、団結を強化し夏期闘争をたたかいます。
 同時に何よりも、一人一人の組合員の要求をもとに、「公務員バッシング」を乗り越え、公務・民間の共同、住民との理解と共同を広げ、雇用確保・公的役割の発揮、最低賃金引上げと公契約運動など、雇用を守れ、賃金底上げに全力をあげることを表明するものです。

緊急に組合員の声をあつめる 栗東市職

 栗東市職は、一時金削減と市独自の削減について5月19日に副市長交渉を行うとともに、組合員に当局に対する意見や思いを書いてくださいと呼びかけています。交渉参加の組合員からは、「交渉に参加して、職員組合があってよかったと思った。組合がなければ、賃金をはじめ何もかも一方的に決められてしまう。独自削減を5%で食い止めているのも組合があるからだと思う。」などの感想も出されています。

第80回メーデ− 10会場1500人

 「なくせ失業と貧困」「大企業は社会的責任を果たせ」「消費税の大増税反対」「憲法改悪を許すな」「ストップ地球温暖化」などを訴えました。

全国のたたかいと夏期闘争 自治労連第39回中央委員会

 中央委員会は、5月14日〜15日に和歌山市内で開かれ、09国民春闘の中間総括、夏期一時金の凍結反対、当面する夏期闘争と暮らしを守るための総選挙闘争を全力でたたかう方針を決定しました。
 討論では31人が発言。全国各地から09春闘期の雇用と賃金のたたかい、地域医療や公的保育を守るたたかい、公共性の仕事を前面に出した現業職場のたたかい、合併後の地域アンケートや派遣切りされた労働者の滞納問題などを取り上げた地域経済を守る取り組みなどが報告されました。
 滋賀自治労連からは、自治体労働組合からの派遣切りに対するたたかいを発言しました。

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非正規労働者が交流集会 官製ワーキングプアなくせ

 全国や県内で「非正規切り」に対する反撃と連帯が広がるなか、全労連非正規センター主催の「パート・派遣など非正規ではたらくなかまの全国交流集会」が、5月23日〜24日に京都市内でありました。参加者は、「派遣切り」などの使い捨て労働の実態を告発。自治労連の仲間からは、「いい介護がしたい」「住民サービスを支えたい」などの発言や、「自治体の非正規は50万人。年収は200万円」などの官製ワーキングプアの実態が報告され、住民サービスを守るとともに雇用と待遇改善の決意が示されました。

淡海マリーナ社は不当労働行為やめよ 県労連と宣伝行動

 滋賀自治労連は県労連とともに5月21日、淡海マリーナ社(大津市内のヨット・ボート管理会社)が、青年ユニオン組合員を解雇し団交拒否している事件で、大津地裁の労働審判に続き、県労働委員会が淡海マリーナ社の不当労働行為を認定、解雇日から今日までの賃金支払い、交渉拒否による謝罪広告の掲示などを命令したにも関わらず拒否していることに対し、企業はルールを守れと宣伝行動を行ないました。
 この日の宣伝行動は、(株)日本電気硝子の団交拒否、長浜キヤノンの請負会社・(株)新日本が不誠実交渉を行っていることに対する抗議の宣伝も行い、新日本には申し入れを行ないました。

みんなの声

◎子どもの虐待のニュースを聞く度に胸が痛みます。
新型インフルエンザのウイルスよりも、一番こわいのは人間自身なのでしょうか。
  千田育(大津市労連)
◎先日約10年ぶりにメーデーに参加しました。恥ずかしさからか、参加人数も少なくシュプレヒコールでのアピールもとても心細かったです。…中略…初めはまわりをキョロキョロして参加していましたが終盤では「○※オー!!」と叫んでいました。職場でグチッてても何か行動をしてアピールしなければ通らない。分かってもらえない!!という気持ちになっていました。組合活動にほとんど参加できませんが、少しでも参加して応援していきたいです。
 加藤陽子(大津市労連)
◎GWは田植えの季節です。これから縁がこくなり秋の実りに向けて育っていくのが楽しみです。黄金色の田んぼはきれい!! 森なつき(日野町職労)
◎組合員が少なくなりましたが、もりあげて一人でもがんばるぞ=‥ 加藤芙佐子(豊郷町職労)
◎若葉やつつじ、藤、そして空のきれいなGWですが、新型インフルエンザの対応で落ちつかぬ日々です。無事であることは本当に手も心もかけないと得られないものです。
   松田みどり(県職)
◎4月のあわただしい日々もひといき。このへんで子どもたちにゆっくりと絵本を読んであげたい気分です。
  遠藤正野(要東市職)
◎4月12日の午前中に、組合の奉仕活動として栗東駅前の清掃活動を行いました。組合の組織体制としては、大きな変わりはないのですが、活動のとらえ方が変わってきていて、そのスタートの活動としては大成功であったと思います。今後、よい方向に展開していけたらと思います。
 前川由佳(要東社協職組)