しがの仲間 176号

立ち上る労働者 雇用守れ!貧困なくせ!

 経済危機を理由とする減産による派遣切りなど深刻な雇用情勢が続く中で09春闘は、官民一体となった「大企業は社会的な責任を果たせ」「これまでの内部留保を取り崩せ」「雇用を守り貧困をなくせ、生活できる賃金実現」の要求でのたたかいがいっそう求められています。濫費自治労連は、地域と自治体労働者の暮らしを守る立場から国会への要請行動(第1次中央行動)、組合結成で立ち上がる民間労働者との連帯(滋賀春闘決起集会)、さらに産別組合として県への春闘要求書提出などをたたかっています。

第一次中央行動

 09春闘第一次中央行動は3月5日、滋賀から3名、全国から3千人が参加して、「霞が関総行動」をくり広げました。
 総務省前では「臨時・非常勤職員の待遇の低さが、地域の賃金を引き下げる役割を果たしている。官製ワーキングプアをなくそう」と全国の仲間からの訴えがありました。内閣府前では「公務員制度改革関連法案の国会提出は断固反対である。当事者である公務員など国民的な議論ぬきに進められている。民主的な公務員制度の実現のためにたたかう」と決意が述べられました。2時頃から「09春闘勝利総決起集会」、その後永田町から赤坂の繁華街へデモ行進、最後は国会請願デモで総行動を終えました。

滋賀春闘決起集会

 県労連と滋賀春闘共闘会議主催の09春闘滋賀労働者決起集会が7日、草津市内で開かれ、80人が参加しました。
 集会では、派遣切りや会社倒産などから組合を結成してたたかう、県労連一般労組の長浜キヤノン関連支部、タカタ支部、ビワコファーム労組、日電硝子労働者などが決意を表明しました。長浜キヤノンの西原さんは「会社は働くルールを守ってほしい。人間らしく扱ってほしい。もう立ち上がるしかないと思った」と組合結成の思いを語り、外国人派遣労働者が中心のタカタ支部からは「組合に入って自分たちの権利がわかった。これからの仕事でも役立てたい」と発言しました。
 集会後は、草津駅前で09国民春闘と労働相談の案内の入ったティッシュを配り駅前宣伝をしました。
 宣伝では、ブラジル人組合員らが母国語で訴えをする場面もあり、大きな関心を集めました。

青年ユニオン

 滋賀青年ユニオンは日野町の製造業でシステムエンジニアとして6年間働き、仕事が削減され、解雇に追い込まれた青年のことで会社と団体交渉しました。交渉で、解雇は会社都合の解雇であること、退職金は80万円支給すること、実家(新潟)までの帰省費用、引越し費用を実費支給すること、有給休暇の未取得分・36日分の賃金を保証すること、などを社長に認めさせました。交渉には9名の青年ユニオン組合員などが参加し、会社側の経営責任を追及しました。交渉後、参加者から「労働組合ってすごい」「交渉に参加して勉強になる」と感想が出されました。青年は実家に戻っても、新潟の「青年ユニオン」に入ると語っています。

県民と労働者のいのちとくらし守れと要求書提出

 滋賀自治労連は3月16日、知事に68項目にわたる09春闘要求書を提出しました。要求書は憲法と地方自治の立場に立ち構造改革路線を根本的に転換し、道州制反対、労働条件改善、自治体ワーキングプアをなくし、自治体が住民のいのちとくらしを守る役割を果たすこと、内需拡大型の地域経済再生を図ることなど求めています。

「東近江ユニオン・幼稚園臨時職員支部」が要求書を提出

 2月20日に結成された東近江市の幼稚園臨時教員の組合「東近江ユニオン・幼稚園臨時職員支部」は3月4日、東近江市長に6項目の要求書を提出し、3月24日(火)午後から市職員課並びに幼児課と団体交渉を行います。
 東近江市に合併する前は、嘱託職員として月給制であった雇用形態が、クラス担任にも就きながら全ての臨時教員が日給制に改悪され、さらに夏休みも雇用期間にとされているにもかかわらず給与の支給がないなど労働基準法にも抵触する扱いとなっています。
 臨時教員の奮闘がなければ幼稚園の運営が成り立たたず、改めて今回の交渉を通じて、市が労基法や関係法令を遵守するとともに、よりよい幼児教育が実現するためにも臨時教員の待遇改善を目指して交渉を進めます。

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国際女性デー

 3月8日(日)、守山市で「国際女性デー滋賀のつどい」が労働組合と女性団体の共催で開かれ、自治労連の各単組も参加しました。集会では元愛知県児童福祉司の矢満田篤二さんが、満州から引き揚げた体験から定年後も要義護乳幼児の家庭的な養育のために義子縁組を推進している話をされました。
 特別報告では、ホームレス越冬支援など自立への努力を支援している「大津夜まわりの会」の小坂さん、障害があるために必要となる社会的な支援は「益」なのかと立ち上がった障害者自立支援法訴訟原告の母親宇都官さん、自身がリストラされ労働組合の活動に支えられた経験から派遣切り許すなと闘いの中心になってがんばる滋賀自治労連組織拡大専任者の波川さんの3人が報告しました。
 住民の暮らしを大事にする国に作りかえるため、未来のため、今こそすべての人々が力を合わせなければと息いました。集会終了後駅前で核兵器廃絶の署名活動にも取り組み元気の出る集会となりました。

新人書記さん紹介

 滋賀自治労連の組織拡大専任者に3月から新しく波川尚志(なみかわひさし)さんが就任しましたのでご紹介します。
 私は今年の1月に「派遣切り」されました。だから、同じような問題に苦しむ方の気持ちが、切実に生の声としてわかります。企業の横暴を黙って見過ごすわけにはいきません。たたかわない労働組合に、何の存在意義がありますか。私たちの生活と地域を守る為に、共にたたかいましょう。

大津市労連が第48回定期大会を開催

 大津市労連は3月7日、第48回定期大会を開催し、代議員100人が参加しました。
 大会では、今年4月からの勤務時間の短縮や地域手当の9%への引上げ、家族看護休暇等の休暇制度充実等を勝ち取った08年度の運動の成果を確認し、今後も、非正規を含むすべての職員の賃金改善、公務に必要な人員の確保、市民への大事な仕事を守るため民間委託から職場を守ること等に取り組む09年度の運動方針を決定しました。
 討論では、学校園の用務員の委託拡大から直営職員の配置を求める取組み、保育制度改革に対する保護者団体との共同の課題、介護職場での人材確保の課題、臨時職員の雇用継続の取組み、評価制度の問題等について発言がありました。

みんなの声

◎枯れたかなと思っていた植木もよく見ると芽吹きがはじまっていました。
 (日野町職労・上田文子)
◎毎年、日野町では大窪から村井まで百軒ほど、どの家でもおひなさまをかざっています。今年は3月8日までのひな祭り紀行。遠くの人もたくさんみえています。来年は皆さんもどうぞ日野へ来て下さい。
 (日野町職労・藤居千代)
◎先月23日に第一子が誕生しました。元気に育ってほしいです。
  (高島市職・奥谷隆信)
◎うさぎが我が家に来て5ヶ月が経ちました。鳴いたりしないので何を考えているのか分かりませんが、甘えてくるところがすごくかわいいです。
  (県職・笹尾真美子)
◎先日職場の女性部で総会と学習会がありました。一時間遅れで参加したので肝心なところの内容は聞き逃しましたが、その後食事をしながら、一言でしたが、自分の思いを言葉にすることが出来て良かったと息いました。
  (県職・久田恵美子)
◎「春は異動の春。出会いあり。別れあり。」退職される方は、本当に永い間お疲れ様でした。
 (大津市労連・河村正人)
◎もう少しで春がやって来ます。それと同時に、次男も幼稚園。泣き虫の次男は大泣き間違いなし!先生にとっては、一番大変な季節なんだろうなあ…。
  (粟東市職・勝山年宏)