「九条は日本の宝を共有」
自治体首長との憲法懇談すすむ


10市町で市・町長と懇談

 滋賀自治労連は、平和憲法と地方自治を守る世論喚起へ、県労連や「憲法を守る滋賀共同センター」(代表・玉木昌美弁護士)とともに、住民の命と安全、福祉の向上に責任を負う県下自治体首長との憲法懇談を進めてきました。昨年は、彦根・犬上・愛知管内のすべての首長と懇談を行い、今年は、全労連が提起した5月の憲法キャラバンのなかで、あらためて憲法と地方自治での首長懇談を未実施の市町に申入れました。
 8月までに首長では、藤澤日野町長、津村安土町長、中島甲賀市町長、谷畑湖南市長との懇談を行い、高島市、東近江市・大津市・草津市などとの懇談を行いました。これで、半数の7市6町で懇談を終えました。懇談では、首長などから率直な憲法9条や平和についての思い、地方自治への意見が表明されています。

中嶋甲賀市長「平和憲法は日本の宝」

 8月7日は、中嶋武嗣甲賀市長との懇談が行われ、松本滋賀自治労連委員長、大道執行委員、今村県労連事務局長が参加しました。
 中嶋市長は、「平和憲法は日本の宝物、世界に誇れるもの」「もっとも被害を受けるのは子どもや女性。戦争は悲惨、絶対にあってはならない」「市として子どもたちに平和の尊さを知ってもらう事業など取り組んでいる」「平和事業は8月だけでなく一年をとおしてと思っている」などと語りました。また、地方自治では、「国にものを言わなければよくならない」という考えを示しました。
 また市財政担当課からは、合併後の財政事情について、「合併前の旧町財政担当者の考えに反して、三位一体改革や、旧水口町分が不交付団体になったことなどで、交付税が減っている。国の財政難を考えれば当然ともいえることだが」など厳しい状況の話がありました。

「憲法25条が生きる地方自治を」

 8月18日は、谷畑英吾湖南市長との懇談が行われ、玉木弁護士(憲法を守る滋賀共同センター代表)、丸岡県労連議長、松本滋賀自治労連委員長らが参加しました。
 谷畑市長は、市の毎年8月の「平和のつどい」や、中学生の修学旅行では必ず広島か長崎に回れることにしているなどの取り組みを紹介し、合併してからの「非核平和都市宣言」など平和への思いを語りました。また、憲法改定の議論があることについては、「憲法議論は国民の中で十分にされる必要がある」との考えを示しました。
 また地方自治の問題では、「憲法に第8章(地方自治)が設けられているわけだから、財政で担保してもらわなければ地方自治の本旨が生きない。義務だけが地方自治体に押しつけられる」「国民の日々の暮らしは地域にあるが、全国どこでも同じサービスが受けられなければならない。地方自治体は独立国家の集まりではない」などの考えが語られました。そして、「湖南市は、発達障害の支援システムがあるので、全国から人口流入が進み、県内では発達障害者の多くが湖南市に集まり、自立支援法で財政は、さらに大変になっている」ことにもふれられました。

各消防広域行政組合と懇談

 滋賀自治労連と滋賀県消防職員連絡会、全国組織の消防ファイヤーネットによる消防問題での懇談が、6月の甲賀広域行政組合、湖南広域行政組合につづいて、7月30日は東近江広域行政組合、8月8日は、愛知広域行政組合との間で行われました。懇談では、各消防署とも財政難から、国の指針である出動消防車一台の乗車人員は、5人体制に対して3人程度で、複数の車がでることでなんとかカバーしている実情などが話されました。また、不払い残業問題などでも改善について意見交換しました。

08人勧と今後のたたかい
貧困なくせ 大きな共同で生活まもり政治転換を

 08年人事院勧告が、8月11日に行われました。その主な内容は、@官民格差を0・04%(平均136円)として、基本給と一時金ともに据え置く「ゼロ勧告」。一方で国家公務員の本府省勤務者だけに業務調整手当を新設しました。改善部分としては、A勤務時間を週38時間45分として1日15分短縮しました。B非常勤職員の賃金等について一定の改善方向を示しました。C住居(持家)手当の廃止見送りです。
 「ゼロ勧告」は、08春闘結果(日本経団連集計、昔賃金引上げ)に照らしても不合理であり、今日のガソリンや食料費など生活必需品の高騰などを考えると、逼迫した生活をいっそう困難に陥れるものです。
 今後のたたかいは、「貧困なくせ」「物価をさげろ」「医療、年金など社会保障充実」「生活できる賃金改善」「平和憲法まもれ」「地方自治まもれ」などの要求で、住民との共同のたたかいを広げ、あわせて生活をまもる職場での賃金闘争を、確信をもってたたかうことが重要です。
 滋賀自治労連は、9月から10月にかけての全組合員を対象とした人勧などの学習運動と、要求づくりの運動を重視します。そして、全単組・支部などでの10月末から11月にかけての要求書提出、11月から12月の団体交渉を全力でたたかうこととします。

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「九条は世界のもの」
フランスからの参加者が熱いメッセージ
反核・平和マラソン・ライダー・ウオーキング


 反核平和の思いを、スポーツをとおして訴える「反核平和マラソン・ライダー・ウォーキング実行委員会」による取り組みが、今年も8月6日に長浜市役所を出発し県庁までのコースでおこなわれました。
 今年でマラソンは14回、ライダーは12回、ウォーキングは2回をむかえました。特にマラソンでは、フランス労働者スポーツ・体操連盟(FSGT)代表2人が参加し、コース上の自治体要請では、「日本の憲法が戦争をなくすと誓っていることを私たちは学ばなければなりません。9条は日本国民のためだけでなく、世界の人のものだと思えます」などと挨拶し参加者を励まし共感を広げました。
 参加者は「マラソン」26人、「ライダー」 12人、「ウォーキング」11人。今回要員として、15人の方々のご協力がありました。

安土町職が第57回定期大会

 安土町職員組合は7月30日、第57回定期大会を開催しました。方針では、@賃金引上げと生活防衛のたたかいA権利拡大、労働条件改善のたたかいB生活制度要求のたたかいC地方自治を守るたたかいD平和と民主主義、政治革新を目指すたたかいを柱に貝体化をはかりました。
新三役は、委員長=坂田孝彦、副委員長=大久保泰司郎、書記長=西村 喜代仁の各氏。

みんなの声

◎ 我が職場だけでなく、日本中が物の値段は上がるは、社会保障費の負担が増えるは、の、せちがらい世の中になっているなとつくづく感じる毎日です。そこで大切にされている(注目されている)のがエコや昔の人がしてきたこと……。生きるということの基本が問われているのかなと思います。
            前川由佳(栗東市社協職組)
◎ 夕立ちで雷がよく鳴ります。「雷が落ちたわ」と言うと3歳の息子が「どこに落ちたの?今度拾ってきて見せて〜」と目を輝かせています。どんなものを想像しているのかなぁと思うと、とても楽しい夕立になりました。
            竹下ゆか里(大津市労連)
◎ 家に帰ると、真っ先に虫の世話。カブトにクワガタ、スズムシと、子供より私のほうが虫に熱中しています。最近、昆虫ゼリーまで値上がりしています。給料はちっとも値上がりしないのに……。
            恩庄基責(県職)
◎ 夏休みの子供をプールへ連れて行きました。去年は一人で水に入ることをこねがっていましたが、今年は自分ですすんで入るようになりました。一年一年できることがふえ、遊びに連れて行っても喜んでくれるので、行き甲斐があります。まだまだ手がかかり大変ですが、今しかできないと息い、大変さを楽しさに変えていきたいと思います。
            勝山年宏(栗東市職)
◎ 地球温暖化の影響なのか老化の進行の影響なのか年々夏が暑く感じます。それに比べて我が子は、真っ黒になりながらこの暑い中を元気に走り回っています。この暑い太陽のもとで光り輝いている向日葵のように、私も子どもに負けないようにがんばりたいと思います。
            松本孝晴(県職)
◎ 浜が近いので2才と4才の子どもと一緒に時々泳ぎに行きます。下の子は特に大喜びで一人でどんどん入っていくのでびっくりです。水から上げるのが大変で「おフロいくのー!」と暴れるのを一層に担いであがっています。
            千田 育(大津市労連)
◎ ♪ボニョ ボニョ ボニョ さかなの子 崖の上にやってきた♪この歌が頭から離れません宮崎映画は歌がいいですよね。
             笹屋麻美子(県職)
◎ 暑い夏を何とか乗り切ろうと色々工夫はしてみる物の私たちの小さな節約では物価の高騰にはとてもついていけそうにない。だから、さらにあつい!!あつい!
             淵上真理子(大津市労連)