自治振興課交渉で地方交付税の充実、賃金底上げ求める
消防職員に対する違法行為の職場からの一掃求める
 
                                        滋賀自治労連

 滋賀自治労連は12月6日、県自治振興課長と11月に提出した秋季年末統一要求書に基づき交渉しました。交渉では、次の事項を中心に、職場の実態を訴え、自治振興課が住民自治の視点から果たすべき役割を強く求めました。

@地方交付税は自治体固有財源。財源保障・財政調整機能制度としての堅持・充実を
【自治振興課】 地方分権を進める上で重要で、日月1日に県・市・町長会で総務大臣に要望(要求と同様の趣旨)したところである。
【滋賀自治労連】 財政健全化指標では、地方債務から国の借金肩代わり分は除外するべきであり、自治振興の立場で市町長の意見を取りまとめるなど、国への働きかけを考えてほしい。自治体キャラバンでは、三位一体改革で騙されたと首長からの声もある。また。今日の地方財政の悪化については、住民にもっとわかりやすく知らせるべきだ。
【自治振興課】 地方財政の悪化は、国が地方単独事業を伸ばしたことや減税補填債、三位一体改革の影響が大きかった。

A賃金底上げ、非正規・関連労働者の均等待遇を
【自治振興課】 均等待遇はパート労働法で努力義務規定されており、各団体で適切に対応すべきだ。
【滋賀自治労連】 滋賀自治労連でも実態調査したが、年収200万円以下の自治体非正規・関連労働者が3割を超えている。行政の役割として、自治体からワーキングプアを作り出さないために、各市町が模様ながめせずに一斉に賃金底上げできるよう助言するべきだ。また、労働基準法にあわない年休付与の実態がなど明らかになっており法令順守を徹底すべきだ。昨年の交渉では実態を把握し助言するという回答だった。

B「能力・成果主義」による賃金・人事管理の強要・導入をしないこと
【自治振興課】 地方公務員法の改正がまだなので想定できないが、国にない職種など全職種への評価制度導入は自治体の判断である。自治体の大小による人事管理・運用のあり方も違い、導入にあたっては実態把握した上での視点が必要だ。評価制度と賃金リンクについて、職員の勤務実績を反映させることは否定できないが、モチベーションが下がらないよう、総合的に法改正を研究したい。

C現業職員賃金の公務の役割や実態を無視した一面的な民間との比較情報公表や削減を行わないこと
【自治振興課】 単純に比較、公表すれば住民に誤解されるだけというようなことは会議などで言っている。総務省は参考と言っているが、住民の納得と理解を得られる制度として、取り組みを検討している。
【滋賀自治労連】 公表は、今言われた前提問題を市町に示した上で通知するべきだ。
 その他、市町合併については、団体自治のみが強調され、住民自治が希薄になっていたことを指摘し、住民自治を基本に市町合併を検証すべきことや、消防職員の勤務条件に対する違法行為を、職場から一掃することなどについても求めました。

賀県自治体労働者フットサル大会今年の優勝は草津市労連
12月5日、濫賀自治体共闘主催のフットサル大会をラフォーレ琵琶湖(守山市)で開催しました。今年で13回目を迎え、昨年を上回る7単組12チームが参加しました。大会は、草津市労連・藤田雅也議長の開会挨拶の後、予選・決勝リーグで熱戦を繰り広げました。高島市職労からは、2チームが参加し交流が広がりました。優勝は草津市労連(写真は優勝した草津市労連のチーム)、準優勝は濫賀県職、3位は橋本市職(和歌山)でした。

日野町 父子心中事件から1年 調査報告とシンポジウム

 日野町の障がいを持つ姉妹と父親の昨年12月の一家心中事件から1年になる12月8日、この事件を調査してきた調査団が中間報告とシンポジウムを開きました。新聞報道されたこともあり、予想を超える170名が参加しまし
た。調査団は、この事件がおこった背景や、父子の足跡を追跡し、「二度と同じ悲惨な出来事がおきてはならない」との思いで、八日市養護学校、日野町、ヘルパー事業所、遺族などからの聞き取り調査をし中間報告をまとめました。

障がいの有無を越えて地域に暮らす全ての住民の安心ネットワークを創りあげよう

 調査団が発表した中間報告では、寄宿舎がなくなると家族が一緒に暮らせなくなるのではないかという不安。自立支援法の1割負担で経済的な負担がのしかかったこと。父子家庭そして障がい児をかかえ、そし
て核家族化、孤立して自分を追いつめざるを得なかった父親の苦悩を浮き彫りにしながら、緊急の課題として、福祉を守る運動と連携を強め、「すべての住民の安心ネットワーク」を呼びかけました。

生きていくには、希望・きずな・生きがいが必要。地域で語り合える場を

 シンポジウムでは、養護学校の教職員、保護者、町福祉課長が発言。「学校の担当職員は、今でも父の思いをくみ取れなかったことを悔やんでいる。障がいをもった子・親に将来は大丈夫やと言える社会をつくること。そのために声を上げることが3人に報いることだ」保護者は「1割負担でサービスが受けにくくなった。一番使いたい土日の在宅サービスが地域では足らない。親同士がもっと話せる場を、支援サービスをもっと受けやすくしてほしい」と訴えました。福祉課長は「福祉職場では権限移譲で仕事量が増え、町も少ない職員で頑張っている。この事件は大変ショックを受けている。ヘルパーも力量のある人が担当していた。窓口では制度的な話しはするが、父の思いを聞くような姿勢ではなかったと感じている。もっと、話しが聞けるように訪問活動を大切にしている。」コーディネーターからは「子が登校しないことで、緊急事態と察知できる学校と親との関係、日野町はすごいと思った。しかし止められなかっ
た。生きていくには、希望・きずな・生きがいが必要だ。地域の中で語れる場所、連帯することが大切だ」と訴えました。

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消防職員ネットワーク 職場問題学習会in滋賀

 11月28日から2日間にわたり、ピアザ淡海・県民交流センターで消防職員ネットワーク職場問題学習会が開催されました。今秋の滋賀県消防職員連絡会発足を激励する意味もこめて全国から60名の消防職員が集まり、滋賀からは連絡会世話人を含め5名が参加しました。学習会では、労働基本権、労働安全衛生や消防広域化の問題をはじめ、賃金・労働条件について交流しました。
 冒頭、自治労連の若井雅明副委員長が、労働基本権問題での最新情勢などにふれて挨拶し、「行革専門調査会最終報告で、消防職員の団結権と争議権の両論が併記された」ことについて、国内外の世論で包囲していくことが課題であると指摘しました。また、働くもののいのちと健康を守る全国センターの服部喜由(大津市労連)さんが、「労働安全衛生法を生かした職場づくり」で講演しました。
 各地からは、死傷事故に関わる詳細な分析報告や、時間外・休日・夜間勤務手当の未払い問題、年休申請拒否、自主的組織に対する弾圧などでの訴訟によるたたかいが報告されました。消防広域化問題では、人口減少地で「住民のいのちと財産を守る」消防署が廃止されることに対して、2人体制でも残してほしいと願う地域の実態が報告されました。
 滋賀からは、消防職員へのアンケート活動を通して、人員不足など消防体制の不備や、労基法違反などの実態が明らかになり、その結果が、新聞報道されるなかで、職場の違法行為が改善される変化が生まれているとして、連絡会を広げていく決意が表明されました。

時給などで前進回答甲賀社協パートヘルパー分会

 甲賀市社会福祉協議会パートヘルパー分会は、組合員全員によってまとめた9項目の要求をもとに、12月14日に団体交渉を行いました。
 交渉の結果
@ 時給100円引き上げ要求に対しては、全職種で4月から勤務年数に応じた改善を検討する。
A 利用者のキャンセルによる休業補償については、これまでの時給50%から60%補償に改善する。
B 健康診断の受診体制の充実については、市町の住民検診を受けた(週30時間未満勤務者)際の自己負担分の半額を補助する。
C 年末年始(12月29日〜1月3日)の特別手当は、士・日・祭日勤務者は時給プラス500円を700円に改善する。(今回は、29日・30日・1日が対象)
D 生活援助のヘルパーが身体介護の際は時給1200円に改善する。
E 研修問題は、職務研修と自主研修の違いを通知の際に明記する。職務研修は時給を700円に改善。
などの前進回答を得ました。
 引き続き、待ち時間補償、研修時の時給改善、通勤費支給などで交渉することにしています。

みんなの声

◎11月から職場復帰しました。育児休暇を3年もとらせて頂きとても感謝しています。毎日、忙しく充実した日々を送らせてもらっています。
(横山めぐみ・日野町職労)
◎愛車をスノータイヤに交換しました。これで雪への備えは万全〃‥仕事のために、なんとしても駅までたどり着かねば…。
  (加納紀代美・県職)
◎ロシア型インフルエンザが今年は流行るとのこと。
私も風邪もひいているので−「!‥ (西田重好・大津市労連)
◎待ちに待ったボーナスですが、羽が生えたように飛んでいくことになるでしょう。給料が上がらないのは、本当に厳しいです・…。
   (東浦光紀・県職)
◎先日、営古島に初めて一人旅をしました。久々に自分一人の時間を過ごし、リフレッシュできました。
 (島村一哉・大津市労連)
◎こないだはフットサル大会ご苦労様でした。試合は予選敗退でしたが、夜の部(宴会)では活躍しました。
 (溝井英真・安土町職)
※県職の酉河健さんからは、娘さんが書いた可愛い雪だるまの絵をそえていただきました。