強行採決に怒り 緊迫、参院での廃案を
改憲手続き法案は「戦争する国」への入り口
国民主権に反する不公正で反民主的な法案

 国の最高の法である憲法を変える改憲手続き法(国民投票法)案が、自民・公明の与党によって強行採決された4月13日、県内各地で抗議の宣伝行動が行われました。

 大津駅には、県「国民投票法反対連絡会」の呼びかけに応えて、県職と大津市労連が、全教や滋賀第一法律事務所のみなさんとともに、ハンドマイクの訴えとビラ配布を行ないました。
 マイクを手にした滋賀自治労連の松本利寛連委員長は「改憲手続き法案は、憲法9条をなくしたい勢力に都合のよい不公正な投票方法を押しつけるものです。今回の自公両党の数の力による強行採決は、国民の中で充分に法案の中身が知らされておらず、二重三重に民主主義を破壊。参院では何としても廃案にしましょう」と訴えました。
 参議院での同法案の廃案をめざして、滋賀県「国民投票法反対連絡会」は、緊急に改憲手続き法案の内容を知らせる宣伝行動や、団体、個人による抗議FAXの集中などを呼びかけています。 (以下の記事は弁護士団体である自由法曹団の国民投票法反対読本から転載しています。)

1 修正案でも改憲賛成派がCMを独占

 フランスなどでは、国民投票に関して有料のテレビ広告を禁止しています。これを自由にすると「金持ちが勝つ」投票となるからです。ところが、与党案、民主党案いずれも有科のテレビ広告などに何のルールも定めていません。「アッ、このコマーシャルをみた」と言うぐらいのCMの放送料は4億円から5億円。改憲諸党や財界は、数百億円から1000億円の「カネ」を使います。結局、改憲勢力がテレビや新聞を独占。「改憲をカネで買う」ことになるのです。
 この結果、改憲派は、お金にものを言わせて広告を垂れ流し、いくらでも世論操作ができます。一方、改憲反対派は、資金力がないのでCM放送はほとんど困難。あまりに不公平ではありませんか?

2 修正案でも改憲に反対運動をしたら処分される

 与党案も民主党案も、総計で500万人になる公務員や教育者(大学の憲法学者も含みます)の「地位を利用」した国民投票運動を禁止。修正案では刑罰規定は削除されましたが、違反すれば懲戒などの行政処分がなされます。
 このように意見を言うこと自体を禁止する国は世界中どこを見てもまずありません。処分をおそれて改憲反対の立場の人々が自由に自分の意見を言うことができなくなります。
 この国民投票法案では、国民は怖くて憲法について「見ざる、言わざる、聞かざる」の状態になってしまうでしょう。

3 5人に1人の賛成で憲法が変えられる

 憲法は国民の過半数の承認が憲法改正の要件です。与党の修正案は、この「過半数」を、無効票や白票をのぞいた投票数の過半数とするので、もっとも民意を反映しない制度となります。正確に民意を反映するためには、この「過半数」については「全有権者」の過半数とする必要があります。
 与党の修正案には最低投票率の制度もありません。ですから、何らかの形で投票に行けない人や無効票や白票を除いた一番少ない投票数で憲法が変わることになります。
 例えば、投票率が50%程度だと、有権者の20%台の賛成で改憲が実現されます。

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これでは暮らせません 年休 では労基法違反も

県下市町臨時職員等の実態を調査 滋賀自治労連

 「格差社会」、そして働いても生活できない「ワーキングプア」といわれる実態が、社会の規範とならなければならない自治体職場にあり、結果として地域労働者の労働条件の水準を、引き下げる役割を果たしています。
 滋賀自治労連は、この実態の改善にむけた本格的な運動の出発点として、1月から県内26市町にアンケートを依頼。このほど県と12市11町から回答を得ることができました。(未回答は米原市、愛荘町、高月町)
 今回は、中間報告として、22条臨時職員の一般事務と保育士の賃金、有給休暇年次加算の実態について報告します。
 結果からは、臨時職員を複数年雇用しながら、有給休暇の年次加算をしていない市町もあり、改めて自治体職場における法違反の実態が浮き彫りになりました。
 (注)@県以外は市町名の変わりに数字番号を使用しました。(1〜12は市。13〜21は町です)A単位=円 B市部では月額として一定の金額を出しているところがありますが、これらの市では日額や時給もあり、特別高い金額ではありませんでした。

事務職最高日額 保育士最高日額 保育士の有給休暇年次加算
6400 227,550(嘱託月額) 加算あり
1 6570 7770 加算あり
2 8000 7500 加算あり
3 6260 7930 10日のみ
4 130,200(月額) 170,100(嘱託) 20日
5 250,000(月額) 163,800(月額) 加算あり
6 610,000(嘱託月額) 875(時給) 10日のみ
7 6200 162,300(月額) 加算あり
8 165,000(月額) 159,300(月額) 無回答
9 259,000(月額) 246,700(月額) 加算あり
10 無回答 7470 10日のみ
11 6000 7400 10日のみ
12 211,100(月額) 189,500(月額) 加算あり
13 201,000(月額) 132,000(月額) 無回答
14 200,000(月額) 6250 無回答
15 138,400(月額) 159,700(月額) 10日のみ
16 182,500(月額) 7000 無回答
17 6800 7800 加算あり
18 6300 7500 加算あり
19 750(時給) 1,000(時給) 無回答
20 6200 6720 無回答
21 6800 6800 10日のみ
22 該当者なし 136,000(月額) 年次加算
23 5800 890(時給) 無回答

みんなの声

◎ 4月は新しいスタート。初心に戻り、新しい職場で、笑顔で、新たな出会いを大切にしていきます。
奥 幸子(日野町職労)
◎ 4月から昼休みが45分に!今でも、食堂へ行って10分待って、食事をして、それでもあまり余裕がない昼休みなのに、4月からは、もっと忙(せわ)しない昼休みになりそう!頑張って、昼飯急いで飲み込んで、体を壊すことを奨励しているのでしょうね!県は!
横井幹彦(県職)
◎ 春本番になります。忙しいですが時間を作って、運動をしたいです
山中和美(日野町職労)
◎ 今年は、桜が咲くのが早かったものの、気温が冬に逆戻りしたりして、長い間咲いているので、お花見が何度か楽しめますよね。この前はプライベートで、今度は園の子どもたちとお散歩がてら桜を見に行こうと思います。
金津晶子(大津市労連)
◎ 2人の子どもは大学生。学費の出費は半端じゃない。給与のアップは見込めないし、お金のかからないストレス解消法を探します。
嶋林幸子(大津市労連)
◎ 職場の仲間と姫路城にお花見に行きました。さすが、世界遺産だけあり、外国の観光客も多かったです。彦根城も世界遺産になればいいな〜。滋賀にも観光客が増えると思います。
更家真理子(県職)