教育基本法改悪阻止、賃金確定闘争の勝利へ

 滋賀自治労連は11月16日、市町村振興課と10月に提出した秋季年末統一要求書に基づき交渉しました。交渉では、@賃金決定の生計費原則とラス指数の急激な低下 A評価・成果主義賃金 B非正規<CODE NUM=00A5>関連労働者の均等待遇・労働条件安定 C自治振興と市町合併 D不払い残業と長時間過密労働などについて、職場の実態を訴え自治振興課が果たすべき役割を強く求めました。自治振興課長は、ラス指数90以下は好ましくない、評価制度は職員の納得と合意が必要、合併は市町の自主的判断などの認識を示しました。

賃金水準、評価制度、非常勤職員問題などで県自治振興課長交渉

「ラスの下がりすぎ、適切な運用を助言」などの見解を示す

@市町職員の賃金水準低下に歯止めを

▼(滋賀自治労連)県内市町の賃金水準の目安となるラスパイレス指数が年々低下している(国を100とした場合の県内市平均は97・5、同町平均は93・5)。また、今年4月からの給与構造改革で、高島市は現給保障措置がされず、ラスパイレス指数は89となっている。公務員賃金は地方公務員法24条にもあるように生計費原則などが基本である。これまで自治振興課は、国公(国家公務員)準拠を建前として、市町におけるラス指数の引き下げを強く指導してきたが、国公準拠を言うなら、人事院勧告の現給保障がされていないことや、89のラス指数は低すぎるので引き上げが必要と助言すべきでないか。
▲(自治振興課)昨年の滋賀自治労連との交渉以降、指摘の現給保障がされてないことについては問題があるとの認識で高島市と話をした。
 市の回答は、労使間の交渉結果と地域住民の理解の問題とのことであった。ラス指数が下がり過ぎる問題については、法制度の適正な運用により水準を確保することを市町に話している。指摘のラス指数が90を割ることについては好ましくない。

A評価制度本来の目的は、人材育成であるべきであり、賃金との連動はやめよ

▼(滋賀自治労連)経産省研究会でさえ、現在の成果主義が人件費削減、モチベーションとチームワークの低下を招いたとし、抜本的見直しを提言している。民間では営業成績向上とコスト削減を目標とした評価をしているが、公務は何を評価するのか、手法の研究から必要である。評価制度は問題が多く拙速に導入すべきでない。また、地公法は能力の実証により適切なポストへ任用することを定めているが、「能力」と賃金の連動を求めていない。「地公月報」でも、職員団体の納得が大前提で、職員の信頼がなければダメと書いてある。振興局での市町研究会に、労組も入れ、納得と合意、人材育成に限定したものにすべきだ。
▲(自治振興課)評価制度導入ありきでない。職員の理解と納得が必要と認識している。

B非正規職員の実態を把握し、適正な指導を

▼(滋賀自治労連)ある自治体では、臨時・非正規職員が3割超を占めるまでになっており、多くの自治体で雇い止め=反復雇用・賃下げが横行している。本来は正規職員を配置すべき恒常的な職場が、臨時・非正規職員で占められている。行政が不安定労働者を再生産し、劣悪な労働条件を押し付けている。定数削減や低賃金化の発想を変え、異常を認識すべきだ。各団体の判断と逃げるのではなく、臨時・非正規職員の配置実態を把握し、法を守らせるための実態に即した改善や職員定員増などの指導をするべきだ。
▲(自治振興課)実態を把握した上で対応する。
▼(滋賀自治労連)公の施設においても、例えば病院などで偽装請負的な派遣労働が横行している。組合員からの相談で事実が明らかになってきている。この点についても把握し、是正させるべきだ。
▲(自治振興課)法令遵守を助言していく。

C合併は市町の自主的判断であり、住民の選択に基づく支援を発想の根底に置くべきだ

▼(滋賀自治労連)合併推進審議会での市町長からの意見聴取に際し、県任命の委員からは合併ありきの発言が当然のようになされ、知事発言とは異なった方向であった。長野県では、市町村の選択を尊重し、合併の有無に関わらず職員を派遣し、市町村の立場で自治振興支援を行っている。発想転換するべきだ。
▲(自治振興課)合併は市町の自主的な判断によるものだ。

Dサービス残業やメンタルヘルス対策の強化を

▼(滋賀自治労連)滋賀自治労連内のアンケートでも「サービス残業あり」が5割を超えている。メンタルヘルスで休職している職員を一ヶ月に一度、呼びつけている市がある。長時間労働の実態も深刻だ。県は人員削減、総人件費抑制、交付税の超勤縮減インセンティブ算定などを言う前に、この実態を把握し、改善への助言を強化すべきことを申し入れておく。

06秋年闘争第3次中央行動を展開

 国民諸要求の実現をめざす11・17中央集会が日比谷野外音楽堂で開かれ、公務と民間労働者3500人が決起しました。集会後、緊迫する教育基本法改悪問題や憲法を変える手続の国民投票法廃案などを訴え、国会への請願デモ、国会前座り込み、議員要請などを行ないました。

知事に直訴!38人が会場スピーチ

県民要求実現めざし個人請願総行動デモと請願行動に延べ190人

 滋賀自治労連が参加する県民要求実現実行委員会による第6回目の県への個人請願総行動が、11月16日に行なわれました。 この日は、県庁包囲の昼休みデモから始まり、請願行動には110人が参加しました。
 昼休みデモでは、強行採決が続く教育基本法改悪阻止などのシュプレヒコールを行ないました。
 請願行動に先立って、意思統一集会が行なわれ、民商と社会福祉の拡充を求める会から、営業と障害者の生活実態が語られ、請願行動に託す切実な思いを訴えました。
 個人請願は、二会場に分かれて最初に243人分の個人請願書が提出されました。「知事は選挙公約にそって新駅中止を」「生きていけないぞ!障害者や介護支援の独自施策を」「青年に雇用を」「30人学級早期実現を」「全国一斉の小中学校の学力テストをやめて」など38人が知事に対する請願書を読み上げ、参加者が拍手で確認や激励する中で県各部局の代表者に提出しました。
 今回の請願内容での交渉は来年2月に行なわれます。

--------------------- 2面 --------------------
「さきら」栗東芸術文化会館で市の事業団職員への雇用責任で判断

滋賀労働委員会不当労働行為を認定

団体交渉拒否で栗東市長に謝罪命令

 栗東市長は栗東芸術文化会館「さきら」の指定管理者移行時に栗東市文化体育振興事業団職員協議会(労働組合)との団体交渉に実質雇用主として、応じなかったのは不当労働行為にあたるとして、今年1月に滋賀県労働委員会に救済申立てをしていたことに対して、その決定が10月31日に出されました。
 決定は、「団交を拒否した市の行為は、正当な理由なく拒否したもの」「労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為」として、栗東市長に対して事業団職員協議会への謝罪文の交付を命じました。これは、市が事業団に対し、人事面、財政と業務関係において大きな影響を及ぼしているとして、事業団職員の雇用問題については、『市が責任を有する』と判断した画期的な内容です。

道理がとおったことを確信に今後のたたかいは中労委

 昨年末、組合員らは市長室前に待機して、市長が廊下を通るたびに団交と話し合いを求めることなどの活動をしてきました。今回、拒否した市長に「このような行為を繰り返さない」ことを求める地方労働委員会命令がでたことについて、事業団の仲間たちは道理と正義がとおり、『たたかって良かった』と確信を深めています。
 また市は、決定に従えという組合側の要求に対して、県労働委員会決定を不服として、中央労働委員会に審査の申立をしました。今後は中央労働委員会を舞台に争われることになります。

県の事業仕分けでシンポジウム 傍聴などの取り組みを交流

 滋賀自治体問題研究所、滋賀自治労連、滋賀県職が呼びかけて、19日に県庁職員会館を会場に、9月から県が「新行革大綱」に基づいて「県が果たすべき役割を改めて検証する」として行なっている約2000項目の「施策・事業仕分け」について、県民の視線から考えるシンポジウムを開きました。
 竜谷大学の高橋進教授がコーディネーターを務め、パネラーとなった松本利寛委員長は、仕分けはもともと小さな県庁づくりが狙いなどの問題点を指摘し、その上で組合としては受身でなく主体的に関わる中で、県民の暮らしを守る県庁づくりが必要と提起しました。また、この間の仕分け作業を傍聴した人たちからは、「県民の暮らしに直結する事業の成否が一部の人によって決められるのは議会との関係からも問題がある」「仕分け評価委員の中には、事業内容を理解していない人も多い」などの発言があり、今後も傍聴などをとおして監視していく必要性が強調されました。

みんなの声

◎10月から隔週の土日に韓国の学生さんが我家にホームスティしています。彼女は日本に来てまだ9ヶ月なのに日常会話はバッチリです。家族も彼女から韓国語を教わり、楽しんでいます。
青山和美(大津市労連)
◎秋が深まっていますがスポーツも読書もなかなかできない毎日です。もっと余裕をもって生活したいなぁ〜!
山中和美(日野町職労)
◎いま教育の現場で、家族で問題が噴出。目の前の人、周りの人、命を大切にしたいですね。
後藤妙子(大津市労連)
◎本当に寒い冬にならないように年末闘争ガンバロウ。
上田敏貴(安土町職)
◎この間、子供が幼稚園のイモほりで大きなイモをたくさんとってきました。家族みんなで大好きなサツマイモ(やきいも)を、おなか一杯食べました。秋はやっぱり食欲の秋ですね!
河村正人(大津市労連)
◎パズルを解いている時、タテのカギで「オサライ」が出たときには『なつかしぃ〜』ひびきを感じました。
笠原好美(県職)
◎お宮参り・・ウチも2人の子のお宮参りをしました。今やすっかりやんちゃ盛りですが、ふと自分の幼き頃のアルバムを取り出して見たら30ン年前の私が、うら若き母の姿ともビックリ。
近藤博次(県職)
◎車の免許に挑戦してま〜す。大堀友紀(豊郷町職労)
◎これから結婚シーズン!!組合員さんも何人か結婚されます。紙上を借りて「オメデトウ!」僕ももう一回結婚しよーかな!?園城久志(日野町職労)
◎さわやかな季節になり、おいしそうなくだものについついと負けてしまいます。中井保子(大津市労連)