小泉「構造改革」に反撃し、暮らし 憲法9条守る大きな運動を作ろう

自治労連第26回全国大会・in滋賀

 大津市で8月23日〜25日に開かれた自治労連第26回全国大会は、21日〜22日の事前大会を含め5日間の日程を経て閉幕しました。
 大会論議では、54人の代議員が発言しました。そして、憲法を守り生かす草の根の大運動をすすめるとともに、「こんな地域と日本をつくりたい」との目標と提言をもとに国民的共同を広げ、住民と自治体労働者に犠牲を強いる小泉「構造改革」と真正面からたたかっていく運動方針を採択しました。
 この大会を舞台裏で支えるため滋賀自治労連からは、各単組より延べ320人を超える組合員の方に要員としてご協力いただきました。
 また、来賓として地元からは目片大津市長、藤澤日野町長、県労連から丸岡全教委員長が出席、それぞれ祝辞をいただきました。
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瓜生昌弘代議員(滋賀県職)が発言
 国の三位一体改革で滋賀県の場合、05年から07年の3年間で1350億円の財源不足が生じると発表されている。このため各部局では経費と人員削減の方策が検討されている。これは、県という自治体の存亡に関わり、市町村にも影響を及ぼす問題となっている。自治労連として、この問題での全国調査などして取り組み強化をはかってほしい。また、県では財政難を言いながらムダな新幹線栗東新駅建設計画やイベント事業をしている。今後は、こうした無駄遣いをやめさせるとともに住民本位の施策や自治体づくりのために滋賀自治労連としてがんばりたい。

こころに響いた 平和へのメッセージ

 定期大会の文化行事として、「おくにことばで憲法を」が行われました。
 1947年に中学校教科書として発行された「あたらしい憲法のはなし」が紹介がされ、まず広島の藤川増産さんが安芸の言葉で9条の第1項を朗読、「はじめて原爆が落とされた広島からのメッセージとして憲法は決して忘れない」と語りました。岩手の高橋昭博さんが盛岡の言葉で第2項を朗読、「自治体職員として住民を戦争に送り出すような仕事はしたくない」と述べ、続いて長崎の園田郁江さんが島原のことばで9条を読まれ、長崎港が「からゆきさん」の港であった悲しい歴史にもふれながら「長崎が最後の被爆地になるように9条を離してはならない」と訴えました。
 最後に、滋賀県職の藤本隆章さんが自作の「9条」の歌(2面に歌詞)を熱唱。大会参加者は「おくに言葉」と歌に、平和憲法を大切にしたいとの想いをたしかめあいました。

滋賀自治体一般ユニオンが出番

 第26回大会では、今年5月の中央委員会以後に結成された全国14の組合が自治労連加盟しました。滋賀自治労連からは、滋賀自治体一般ユニオンが加盟しました。
 ユニオンは、結成して7年目になります。これまで民間を含む労働相談の受け皿としての労働組合、自治体職場で活動する「共同する会」メンバーの結集体としての役割を担い活動してきました。
 最近では、ユニオンショップ制の自治労職場に働く女性2人の相談から自治労連の分会を立ち上げ、特殊勤務手当を新設させました。別の分会では、残業代不払いや給与遅配など社長が横暴の限りを尽くすなかで交渉して、残業代や解雇予告手当を支払わせる成果をあげています。また、8月に入って日野町の事業団で働く4人全員が組合加入し新しい支部が発足しました。

2面

04年度勧告が「報告」した大変な問題…今後1年間のたたかいが重要
「給与構造の基本的見直し」など来年度で勧告狙う

 今年8月に出された人事院勧告は、「報告」のなかで「公務員制度改革」を見据えた「給与構造の基本的見直し」をすすめるとして、「職務・職責を重視し、実績を的確に反映する給与制度への転換」を打ち出しています。次の通常国会に法案提出が準備されている「公務員制度改革」とともに、今後、1年間のたたかいが重要となってきます。当面、全単組全職場における「人勧」学習会などをすすめることを10日の執行委員会で決定しました。。
 「給与構造の基本的見直し」では、第一に「級の新設と統合など級構成の再編」と「前半号給の水準引き上げ、昇給幅の縮小と枠外昇給制度の廃止」により昇給カーブのフラット化をすすめ、級が違えば給料月額の違いは歴然となるような給料表構造に変更し、能力<CODE NUM=00A5>実績評価(人事管理制度)」による人事管理(昇任・降任管理)にもとづく職務給強化をねらっています。
 第二に「昇格に伴う適切な給与額の上昇確保」のため、「昇格時給与決定方式」について一層メリットを出すように検討するとしています。
 第三に、従来の普通昇給・特別昇給制度を廃止し、「実績評価」に基づく昇給幅に格差を付ける査定昇給への転換、勤勉手当の「実績評価」による格差の拡大、など全面的な成果主義賃金の導入を打ち出しています。昇給メリットの継続期間も検討するとしています。勤勉手当では財源を生み出すための標準者の月数引き下げも行うとしています。
第四に本府省勤務者を特別に優遇する賃金制度としての本府省手当の新設です。本府省の非管理職に支給しようとするものです。第五に専門スタッフ職給料表の導入など複線型人事管理を強化し、その受け皿的給料表を新設しようとしています。
 また、「適正な給与の地域間配分」として、給料表の全体水準を引き下げたうえで、大企業が集中する東京と、中小企業が展開する地方との賃金格差を口実にして、公務員賃金への地域格差の導入により引き下げを打ち出しています。

メンタルヘルスの取り組みの重要性など学習、交流

 働く者の命と健康を守る滋賀県センターの第3回総会が8月7日に草津市内で開かれました。当日は、「働く人たちの健康と睡眠」と題して滋賀医科大学精神医学講座の大川匡子教授より講演があり、睡眠が精神障害や労災の原因とも関係する問題として、メンタルヘルスの分野でも重要であることなどが話されました。

全国大会で好評だった憲法「9条」の曲
(CDもあります。問い合わせは県職へ)
9条
詞・曲 T.FUJIMOTO
1.私が生まれる前から 9条があった
  父と母の悲しみのうえに 9条は生まれた
   愛する家族を 大切な人を奪われたこの国の人たちが
   9条を守り 9条に守られ そして今まで生きてきた
 
   *だから私は 今こそあなたに 約束します
   どんなことが どんなことがあっても
   戦争には行かないと
 
2.幼子を宝のように 抱きしめる微笑み
  大いなる希望を 秘めた確かな命を
   やさしく見守る まなざしのように
   その深く限りない愛のように
   9条と言う名の母の腕の 中で誰もが今を生きている
 
   *繰り返し
 
3.傷つけあう 世界の中 9条は輝く
  それはまるで灯台の 明かりのように
   いつも変わらぬ夜空の場所から
   またたく遥かなる星のように
   この国の明日を 世界の行く手を
   照らし続けているのです
 
   *繰り返し
   どんなことが どんなことがあっても
   戦争には行かないと