04夏期闘争

官一民体の運動で「賃下げの悪循環」たちきろう

え〜っ、今年も賃下げ? だまっていたらたいへん

 夏季闘争の中心課題である04人勧と、地域最低賃金「目安額」の決定が、重要な局面を迎えています。
 人勧をめぐる情勢は、小泉政権の「三位一体改革」のもとで、自治体リストラをすすめるため、いっそうの賃金削減と、「公務員制度改革」路線にそった「権力に忠実で、物を言わない公務員づくり」が、政府が設置する「研究会」による「答申」によって押しつけられようとしています。
 また、地域最低賃金の「目安額」の決定は、アルバイトやパート、民間中小の労働者の賃金決定に大きな影響を及ぼし、賃金実態などの調査から人事院勧告にも関係する重要なものです。地域最低賃金の目安額を審議している中央最低賃金審議会(中賃)は、7月27日に最終答申の予定ですが、使用者委員が強硬な最賃引き下げを主張しています。これは、引き続き出される、都道府県段階での最賃決定にも大きな影響を与えます。
 こうしたなか、04人勧など生活改善をめざすたたかいを前進させるため、官民一体となった統一行動への参加や、「公務員賃金改善署名」など最終盤の取り組みが重要となっています。

04人勧をめぐる情勢

 @本俸は、民間賃金実態調査の集計作業の最中で、「春闘での民間企業の妥結状況は、ベースアップなし、定昇維持」として、公務員給与の定昇率を勘案すると、今年の勧告も本俸マイナスの可能性が否定できません。A一時金は、民間の昨年冬は大手はプラスだが中小はマイナス傾向、今年の夏はプラス傾向として、人事院は「昨年ほどの大幅な削減(〇・二五月)にはならない」としているが楽観できない状況です。B寒冷地手当は、支給地域を平均気温0度以下、平均最深積雪で81センチ以上とするなどの大改悪。C人事院は、「地域の実態を反映した給与」と「職務・職責の重視、実績反映」をめざす給与制度の見直しの柱を労働組合に提示しました。
「地域給」を視野にした俸給表、手当の見直し、これまでの昇給制度を廃止し、査定昇給制度への転換、勤勉手当への実績反映の拡大などを狙い、今年度を集中調整の仕上げとし、06年度完成をめざしています。

住民の声に耳を傾ける 開かれた日野町政へ

 7月11日、午後11時前、選挙事務所に当選の報が入りました。われるような歓声が沸き起こり、抱き合い、握手し、涙する人たちで選挙事務所はあふれました。
 全国が注目した合併を争点とした日野町長選挙で、合併を白紙にもどし住民本位の町政をめざす住民団体である「ふるさと日野を守る会」推薦の藤澤直広さん(滋賀県職副委員長)が現職に圧倒的な差をつけ勝利しました。
 選挙戦では、前職陣営によるなりふり構わない「共産町政」阻止などの反共攻撃や、藤澤氏個人への誹謗・中傷が繰り返されましたが、「豊かな自然や文化を生かし、財政運営を見直せば、日野町は単独でも十分にやっていける」という訴えや、合併問題の住民投票条例を求めてから2年間、2度にわたる直接請求の署名運動の展開など、広範な層を結集した住民運動の力によって見事に跳ね返しました。住民の声に耳を傾ける町政の実現へ町民の審判が下されました。
 当選した藤澤氏は、県職運動の重責を担いながら、自治体労働者として合併問題に取り組んできましたが、今後は、二万三千人余の日野町長として手腕を発揮することが期待されています。

運動の原点に立って

 日野町はこの2年間合併問題に大きく揺れてきました。2度の住民投票請求署名がいずれも否決され、これを不満として町長の解職請求署名が出されたなか、町長が辞職し出直し町長選挙が行われるという事態となりました。
 この間日野町職労は、国・県の押しつけ合併に反対し、地方自治の本旨に基づき情報開示が徹底され、住民間で十分な議論が行われた上で、住民の意思で決定されるべきものという立場で合併問題に取り組み、一貫して「住民が主人公」のための町政に向けて運動をすすめてきました。
 今回の町長選挙には、住民団体や滋賀自治労連の推薦を受け藤澤直広さんが立候補され、町を二分する選挙戦の末、初当選されました。今までは労働組合運動の仲間であった人が町長になったということで、戸惑いもあり労使関係も逆に厳しいことが予想されます。しかし、労働組合として労働条件の向上にむけ言うべきことは言いつつ、住民の立場に立つ町政の実現という運動の原点に立ち、これからのまちづくりへ力を合わせていきたいと考えています。
                             日野町職員労働組合

今年もランナーとライダーの仲間が走ります

イラク派兵、憲法改悪ノー!

 1945年人類史上最悪の悪魔の兵器である原爆が広島、長崎に投下された半世紀を出発点に始められた、反核平和のマラソンとライダーの取り組みが、今年10回目をむかえます。この取り組みは、滋賀自治労連のほか、スポーツ団体などが参加する実行委員会の主催で行っています。

日程 8月6日(金)
午前9時 長浜市役所出発
午後5時 県庁到着

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最低賃金生活を体験

114,576円での生活

 5月15日から6月14日までの一ヶ月間、「最低賃金生活体験」を行いました。
 この体験の前は「滋賀の最低賃金は生活保護よりも低い」ということは漠然と知っていましたが、時給何円なのかなど全く知らず、もちろんどんな生活になるのか、など想像もしていませんでした。

一日、約千二百六十七円

 滋賀県の最低賃金は、時給六百五十一円です。最低賃金法により、使用者はこれ以上の賃金を労働者に支払わなければならなりません。都道府県別に定められ、もっとも高いのは東京の七百八円、もっとも低いのは、沖縄、青森などの六百五円となっています。
 滋賀の最賃、時給六百五一円で月22日働いたとして、六百五十一円×8時間×22日=十一万四千五百七十六円となります。しかも、これから所得税、住民税などの税金、健康保険、厚生年金などの保険料をこの月収で算出したもの、家賃、光熱・通信費(一ヶ月分の概算)を差し引きます。ちなみに家賃は月三万円と仮定しています。
 さらに、駐車場代、自動車税、自動車保険料、生命保険料を月割りで計算して引きます。そうすると、なんと、残りが三万九千二百八十九円となりました。さすがに、この額を見たときにはこれを31日で割りました。1日、約千二百六十七円。この時点では、「なんとかなるかも」「なんとか頑張ろう」と思いましたが…。

節約の毎日、辛い日々

 まず、自炊をする決意をしました。日頃から自炊は心がけていて、安く済ませる自信はありました。しかし、実際は出張があったりで、外食をせざるを得ませんでした。
 また、歓迎会など、どうしても断れない飲み会が3回あり、それが家計を圧迫しました。そのため、通常の食費を極力安く済ますこともしました。朝は牛乳とバナナ1本、昼は給食業者の弁当、夜はスパゲッティ(具はない)で五百三十五円という生活もしましたし、最後には所持金が底をつき、昼は自分で弁当作ったりもしました。これだと1食百七十一円でしたが、おかずが少なく、味もイマイチ、食べる喜びは半減でした。
 特に辛かったのは、食べることで精一杯。週末も遊べないので、毎日があまり楽しくないことでした。飲み会に行っても、あとのラーメン屋に行けずに、我慢して一人で帰ったこともありました。こんな生活でしたが、最終的に二千八百五十四円の赤字となってしまいました。

体験を終えて

 この金額では「食べるだけで精一杯」です。趣味や娯楽に費やすことは難しく、ましてや貯金もできません。これでは「明日も頑張ろう」と思えません。「こんな生活は二度としたくない」というのは率直な感想ですが、この最低賃金で実際に生活をしている人がいることは事実です。こんな金額を国が定めていること、この額で国が「良し」としていることに問題があると思います。
 これで、憲法25条で定める「健康で文化的な最低限度の生活」はできません。この体験を通じて、最賃の額が実態に即した額でないことがわかりました。また、このような額で生活する人の実態を身をもって体験できました。

最低賃金の引き上げを

 今、私たちは毎年賃下げにさらされてます。「民間が大変だから、公務員も我慢しろ」といった論調がありますが、民間が大変だといって、公務員の賃金を下げて厳しい状況が解決するはずもなく、公務員の賃下げが民間の賃下げを助長する「悪魔のサイクル」に陥るだけです。これを打開して、購買力を上げるような賃金を保障することが必要と思います。
                                (滋賀県職員組合 谷田誠)

闘自会治議体の共野球大会
栗東市職、草津市労連チームが活躍

 滋賀自治体共闘会議の野球大会が草津グリーンスタジアムで7月15日、16日開催され猛暑の中、熱戦を繰り広げ、栗東市職が優勝。草津市労連が準優勝しました。
 兵庫県西宮市で7月21日、22日に行われた近畿大会で、滋賀から出場した栗東市職と草津市労連チームは惜しくも敗退しました。

第自26治回労大連会  準備急ピッチ

 今年の全国大会は、自衛隊のイラク派兵、憲法の改悪論議、消費税増税、合併をはじめとする地方自治体の市場化への攻撃など、はげしい情勢のもとで、平和と地方自治を守る公務労働運動の展望を語りある重要な大会として開かれます。
 滋賀自治労連は、今年一月から現地実行委員会を立ち上げましたが、開催が差し迫るなか本大会の主会場となる大津プリンスホテルや事前大会の各会場での受け入れなど、単組からの要員派遣をうけて準備を急ピッチで進めています。

大会の日程
事前大会 8月21日(土)〜22日(日)         県民交流センター・大津市民会館
本大会  8月23日(月)〜25日(水)         大津プリンスホテル


みんなの声

◎今年こそ人勧で生活給のアップにむけてがんばりましょう!
(中澤昭広・県職)
◎プロ野球がもめています。選手やファン不在で一部の老人が生意気な発言をしています。どうなるのかな。
(薄永博・県職)
◎アパートも職場もとにかく暑いです。ふところはさむいけど…。
(白井宏明・大津市労連)
◎夏休みを子供と一緒に計画して、旅行に行こうと親は思っても、最近は子供の方が予定があって、あっさりしたもので、旅行をことわられてしまうありさまです。親は楽しみにしているのに…。
(鳴海千秋・大津市労連)
◎参議院選挙まっ只中、年金問題も他人事ではなく、どう変わるのか、関心を寄せています。景気もよくなく、また消費税も上がるかもしれないというと、少しでも世間をよくしてくれる党や人物の出現を期待!
(北村登貴子・大津市労連)
◎住民が主役…の日野町職労が好き!日野の町が好き!そして、子供たちが大好きです。
(西村佐知子・日野町職)
◎今年は梅雨といっても、雨もあまり降らずに暑かったです。外に出ると体が溶けそうです。
(西山由紀子・豊郷町職)