次の時代に引き継ぎたい憲法の平和主義

 新年あけまして、おめでとうございます。
 新しい年がすべての組合員の皆さんとご家族のみなさんにとって、幸い多い年でありますよう心から祈念いたします。
 新しい年を迎えるたびに「今年こそ、希望あふれる年でありますように」と願うのは誰しもです。
 21世紀に入って四度目の新春です。
 今世紀の初頭、人々は20世紀を通じた100年の人類の進歩の歴史を踏まえて、新しい時代が文字通り、国民が社会の主人公となり、貧困と暴力のない平等で平和な暮らしを営みたいとの願いが実現する時代となって欲しいとの希望を語り合いました。
 ところが、人々と社会の歩みは、この希望に向かって進んでいるとはとても言えない現象が噴出し、何よりも、テロとこれに対する報復により開かれた戦火が地球的規模で平和を脅かす危機をもたらしています。「一国覇権主義」と「単独行動主義」により国際平和のルールが破壊され、「対米追随」を唯一の基準とする政治によって、父や母、祖父、祖母の時代の痛恨の経験を通じて打ち立てられた平和主義が破壊されようとしています。
 今、この国がとんでもない方向に「突っ走り始めた」という認識があります。
 青年にとって、健全で希望あふれる社会、一人一人が、かけがえのない価値ある存在と認め合い尊重しあえる、心豊かな社会を実現したいと思います。
 日本国憲法が示す平和主義を高らかに掲げつつ、「恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚し、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持」する時代を実現し、次代に引き継ぐために力を合わせたいと思います。
2004年 元旦

 執行委員長 辻 義 則

新年あけましておめでとうございます

 寒気の朝、世界遺産で日本仏教の母山といわれる霊峰の比叡山延暦寺を訪ねました。比叡山には、延暦寺という堂塔はなく比叡山そのものの自然、諸堂、修行する人などのすべてが延暦寺を表していると紹介されています。
 最初に、比叡山三塔(東塔・西塔・横川)の中心である東塔(とうどう)の諸堂をまわりました。ここには延暦寺発祥の地で、比叡山の総本堂である根本中堂(国宝)があります。うっそうと茂る老杉に囲まれた建物の屋根には、朝方に降った雪がうっすらと残り、季節にかなった霊峰の風情を感じることができました。
 東塔を離れて、静かな山林を歩くと、西塔と横川の荘厳とした諸堂があります。穏やかな時間のなかで、ゆっくりと散策してみたいところです。
【世界遺産】
 平安初期、天台宗の祖・最澄が開いた比叡山延暦寺は、「古都京都の文化財(京都市・宇治市・大津市)」を形成する文化遺産の一つとして1994年12月、ユネスコの世界遺産条約によって世界文化遺産として登録されました。
 世界遺産条約が、生まれたのは、地球上に存在するさまざまな文化遺産、自然遺産を、ある特定の国や民族のものとしてでなく、世界の全ての人にとってかけがえのない宝物として、保護していこうという考え方からでした。
 それは、「異なる文化にも理解を深め・・・世界遺産活動を通じて私たちは、地球環境の保全はもちろん、世界平和の大切さを学ぶこと」との理念に基づくものです。

人道支援に役立たない
自衛隊イラク派兵反対 県下各地で宣伝やデモ

 イラクを軍事占領する米軍支援の自衛隊派兵に反対して、有事法制反対滋賀県連絡会や県労連、地域労連、女性や青年団体が、全国での運動に呼応して、緊急の署名活動や集会、デモなどの行動に立ち上がっています。
 12月20日は、寒風と雪の中、草津駅頭で80人が参加して、ビラ配布と署名活動を行い、市内商店街などをデモ行進して「平和憲法を守れ」「軍隊よりも人道支援を」などと訴えました。
 また、県職が石山駅頭で呼びかけた「自衛隊のイラク派兵に反対する、FAXメッセージ」には、「日本は戦争のない平和な国でいてほしいです。自衛隊を派遣したら、始めは物資供給だけであっても、少し経ったら戦争を実践しなければならない立場になると思うので、私は反対です(女性)/復興支援は、自衛隊でなくてもできる。詭弁もいいかげんにしてほしい(男性)」など、若者や高齢者を中心にメッセージが寄せられました。

自治体関連職場訪問 栗東市社会福祉協議会職員団体
みんなで取り組み学習するなかで前進

 職員団体は、03年の夏に「組合活動がわからない」「役員になったが組合って必要?」と言う声が多いことから、仕事と職場のこと、組合について何でも書いてほしいという組合員アンケートをおこないました。結果は、「意思疎通が充分に図られていない」ことなど仕事での不満や悩み、要求が驚くほど出てきました。
 執行委員会では、組合員から出された多くの悩みや要求をどうすればよいのか何度も相談し、「グチからの出発でも、解決の為に努力するのが組合ではないか」などの意見をもとに、職場の人間関係の改善も含めた会長宛の要求書を9月に提出しました。
 さっそく、文書回答がありましたが、納得できず、特に「市に準ずる」とする労働条件や、意思疎通の図れる職場改善を求めて、初めて執行委員全員と滋賀自治労連役員の参加で、団体交渉を行いました。そして、11月28日と、12月3日の交渉では、人勧にともなう賃金改定で、補助金等減額による一時金削減は許しましたが、賃金制度と福利厚生面での一部改善の確認書を取り交わす成果を得ました。
 執行委員長の中沢真人さんは、「この間の団体交渉の中で、地方公務員法とは違った、労働組合法と労働基準法の全面適用の権利や、活用する大切さを学ぶことができました。今後、全組合員学習会も行いたい」と抱負を語ってくれました。

青年部がクリスマスパーティー 交流を深める

 毎年恒例の県青年部主催ワンダフルクリスマスパーティーが12月3日、近江八幡市内で開催されました。
 当日は、県内各地より60名の参加があり、立食ビュッフェ形式で食事をした後、クリスマスプレゼントのもらえるビンゴゲームなどで大いに盛り上がりました。
 今回の催しは、他単組の仲間との交流を深めるよい機会になったのではないでしょうか。来年度以後も、引き続き開催されることを期待します。(S・W)

市町村合併交流集会を開催
合併は地方自治のリストラ

 滋賀自治労連と滋賀自治体問題研究所主催の「合併問題交流集会」が、12月10日に開かれました。
 集会では、基調報告に続き特別報告があり、@選挙による町長交代を境に「合併しないから合併へ」となった土山町を中心とする甲賀郡内の状況、A日野には「自治の気風と町への誇りと愛着がある」とする日野町のたたかい、B行政と職員、議会が一体となって合併よりも自立の町づくりめざす竜王町の挑戦、C長浜市との施策を比較したら「住民サービスの低下は避けられない。住民アンケートでは、合併反対の声が多く寄せられた」として、住民投票の直接請求の署名運動を年明けに準備する湖北町から発言がありました。
最後まであきらめずに
 自由討論では、「私の町でも、最後まであきらめずに、もう一度、合併計画を阻止するためがんばりたい」(東近江地域)、「合併期日は、来年10月1日となっているが、庁舎位置などの行政課題と様々な住民要求との間で矛盾が広がっている。あらためて、阻止の運動をつくる方向」(高島郡)などの発言がありました。

 この中で、合併による議員定数削減問題も提起されました。特に、八日市市・永源寺・五個荘・愛東・湖東4町の合併協議では、新市の議員定数を24名と決め、八日市10名、他の4町は、4〜3名とする選挙制度が決まり、結果として日本共産党など革新政党を締め出す動きが注目されました。
 関連して、「合併による議員定数削減は、日本共産党だけの問題ではない、民意の反映や議会制民主主義を破壊することに本質がある」との強い指摘がありました。高島郡内からは、新市の定数は「30名」となっているが、5万人都市ではせいぜい「20名」という主張のあることが報告されました。
 これらのことを踏まえ、同交流集会では、最後まであきらめずにたたかう必要性を確認しました。